同人誌などのエロ漫画の人気ジャンル「ふたなり」ってご存知でしょうか?

「エロはリアルに限る!」「動画派だから漫画は読まん!」なんて人には馴染みが薄く、漫画派の人でも興味がなければその意味を知る人は少ないと思います。でも、この「ふたなり」にハマる人はとことんハマってしまうほど興味深いんです。筆者も初めて漫画でその存在を知った時にはものすごく興奮しました…!

というわけで、今回は「ふたなり」について徹底調査&解説いたします!

「ふたなり」ってどんな人の事?その歴史とは

「ふたなり」とは主に「ひとりの人間が男女両方の性を兼ね備えていること」という意味です。本来は「半陰陽(インターセックス)」の人を指していたとの事ですが、現代では大人向け創作物(エロ漫画や同人誌)の界隈で「男性器と女性器の両方を持っている人」という概念として浸透し、頭文字を取って「FTNR」と表現されたりもします。

ふたなりの歴史について調べてみたところ、平安時代末期から鎌倉時代初期に描かれた「病草紙」という色々な病気や奇形などを描いた絵巻にも登場しており、M字開脚のようなポーズで座る女性の股間に女性器と小ぶりなおちんちんが存在している図が掲載されているのが確認できました。当時は「両陰」と呼ばれていたようで、図の横にも明記されています。

また、江戸時代の春画にも登場していたり落語の演目になっていたりする事から、その歴史は古い事が窺えます。

あんな事やこんな事も…想像力が生み出す斬新なプレイ

エロ漫画や同人誌などで人気ジャンルとして確立している「ふたなり」ですが、そのほとんどが女性キャラクターに男性器がついているもの。可愛らしい外見からは想像出来ない絶倫だったり淫乱だったりと性に貪欲な上に、現実ではあり得ないほどの巨根だったり、とんでもない量の精液を発射するという誇張された描写が多く用いられるようです。そして、更にマニアックな作品になると自分のおちんちんを咥えるセルフフェラや、胸に挟んでしごくセルフパイズリ、自分の腟に挿入するセルフファックからのセルフ妊娠という、字面だけでも只事ならぬ描写も存在していて…調査していくうちに「もう創作の世界では何でもアリなのではないか!?」と思ってしまうほどに度肝を抜かれてしまいました。

ちなみに、筆者もそれらの描写満載の漫画を何本か読んでみましたが、エロいというよりは人体の不思議にただ驚かされ…作者さんの想像力には脱帽です。

そして、最近ではBL界隈でもふたなりは人気ジャンルとして上昇中で、腟や子宮を持つ男性キャラクターの「男ふたなり」と呼ばれる属性もあるそうです。古くから界隈に存在する「やおい穴(おちんちんとアナルの間にある性交用の穴。もちろんフィクション)」とは全く違う意味合いなので混同しないように注意が必要だそうです。

ちなみに、筆者がふたなりの存在を知ったのはまだ10代の頃、内田春菊さんの「目を閉じて抱いて」という漫画が初めてでした。妖艶な魅力を持つふたなりの主人公が男性も女性も虜にしていく姿に、いけないものを見てしまったように背徳感を覚えながらドキドキしつつも連載を楽しみにしていた記憶がありますが…現在流通している創作物とは随分と設定も描写も違っていて、時代の流れを感じます。

「ふたなり」って本当に存在するの…?

ここまで創作物としての「ふたなり」について解説してきましたが、実際に存在しているのか気になった人も多いかと思います。

前出でも少し記載しましたが、性別を定義する身体的特徴に当てはまらない身体を持って生まれた人などを「半陰陽」や「インターセックス」と言います。その特徴には染色体や性ホルモンなどの違いなどの様々なパターンが存在し、性器の有無だけが判断対象ではありません。オリンピックなどのスポーツ競技においても度々問題視される事から、なんとなく知っているという人もいるのではないでしょうか。

該当する人は全人口の2%程度の割合で存在するとの事ですが、当人のプライバシーに関わるセンシティブな問題なので取扱には注意が必要です。

「ふたなり」作品に触れて新たな萌えを発見してみませんか?

今回は「ふたなり」について創作物をメインに解説してみましたが、いかがでしたか?
筆者が調査して感じたのは「作者の数だけイマジネーションが存在し、エロのバリエーションは無限大」という事。たとえ有り得ない設定だとしても想像上の世界では叶ってしまうのが面白いなぁと思いました。そして自分の生み出した世界観が誰かの性癖に刺さるなんて、なんだか夢みたい!作家冥利に尽きるとはこの事じゃありませんか!?

オンラインで検索するとたくさんの作品がヒットしたり、漫画アプリなどで取り扱われていたりするので、今までノータッチだった人も、これを機に作品に触れていただければ嬉しいです。新たな「萌え」に出会えるかもしれませんよ…!

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久瀬川つばき

数々の修羅場を経て、現在は真面目の皮を被ったむっつりスケベなベテランOL。 持ち前の好奇心で「何かエロ面白い事はないかな〜?」と常にアンテナを張り巡らせています!

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