あげまん生教育 売春はなぜ悪いのか?日本人が知らない本当のデメリット
売春はどうして悪いのか? 皆さんはじっくり考えたことありますか?
最近は歌舞伎町の客待ち(立ちんぼ)が、ニュースで頻繁に報道されていますね。
原因がホストの売掛なのも話題になる理由でしょうか。
私も15年近く風俗嬢のお仕事をしてましたが、昔お客の指名が入らない時に新宿の客待ちに誘われた事があり、私は客待ち問題をとても身近に感じています。
そんな時、mammamのコラム『イキ活講座 売春はなぜ悪いの?』を読み、私もこの記事をきっかけに、みんなで問題を考える機会ができたらと思いました。
売春が悪い理由と今の問題を、元風俗嬢の目線からじっくり考える事にしました。
売春が悪い理由はなぜ? 本人の周りに危険がはびこるため
売春が悪いと言われるのは、以下の理由からだと私は考えます。
・犯罪に巻き込まれるリスク
・他人や自分を傷つける可能性がある
・社会秩序が守られないリスク
売春は殺人や詐欺の悪さと違い、本人の行動自体よりも、他の要因によって悪いとされます。
例えるなら、未成年者の飲酒や免許取得がダメなのと同じです。
パパ活や風俗・女性用風俗は法律からすると売春にならない
パパ活でお金をもらう事や、風俗サービスは、売春にはなりません。
なぜ?と思う方も多いと思いますが、法律の定義でそう定められているからです。
ここでは売春にならない理由を、私が見聞きした事から話してみます。
パパ活=売春ではない
女子がおじさんにお金をもらうパパ活ですが、売春かそうでないかは限りなくグレーです。
なぜかというと、日本の売春防止法の定義では、不特定多数と性交をすることが売春とされているからです。
法律で「売春」とは、対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交することをいう。
引用元:e-gov
パパ活は特定の相手と行うことも多く、実態がわかりにくいため、売春かそうでないかはケースバイケースになってしまいます。
一方、立ちんぼや援助交際は、不特定多数なので売春となります。
風俗店は売春でないとされている
男性が行く風俗店も、挿入(本番行為)をしないため売春ではありません。
実は、法律でいう「性交」は、挿入(本番行為)に限定されています。
売春にはオーラルセックスやハンドサービスは含まれないため、「不特定の相手方」とお金の受け渡しをしても悪くないのです。
また風俗店やデリへルの開業は、「風営法」で規制されており、「売春行為がない=売春防止法に違反していない」事を条件に、警察の営業許可をもらう必要があります。
ただし風俗店の本番行為は「一応タブー」となってますが、それを守らない客や風俗嬢もいるため、違反店の摘発もよくあります。
この場合女の子が捕まるの?と思う方もいますが、女の子は罪に問われず、お店側が「売春の斡旋」として罪に問われます。
参考:デリヘル経営者必見!売春防止法違反での逮捕を避けるための5つの秘策
女性用風俗は本番行為がなければ売春や買春にならない
mammam読者おなじみの女風(女性用風俗)も、男性が行く風俗と同じく、ペニスの挿入がなければ売春(買春)になりません。
女風の開業も、男性向けと同じく届出を出す必要がありますが、売春防止法に違反していない事が条件になります。
女風を利用する時に不安な方は、公式サイトに上記届出番号が記載されているかチェックしましょう。
参考:女性向け風俗店、ニューハーフヘルス、男の娘風俗の開業について
日本の売春の現状は?合理性が求められる限り売春はなくならない
今の売春の数は、男女共同参画局の調査によるところ、戦後や昭和時代に比べ大幅に減っています。
問題は、近年路上の立ちんぼなどで売春する女性が増えており、今後売春の検挙数も増えると懸念されている点です。
売春を行う理由には下記があります。
・コロナ禍で生活に困窮
・ホストクラブ代で借金が返せない
・発達障害や精神疾患があり仕事に就くのが困難
景気低迷や離婚率増加でお金に困る女性が増えており、適切な性教育がなされてないため日本人のリテラシーが良くならないのも売春・買春の理由です。
また人との関係が希薄で、都合のよい合理主義が褒められる今の日本で、保身的に買春に走る男性がいる限り、売春はなくならないと思います。
参考:NHK│クローズアップ現代
売春のデメリットは本人だけでなく社会や経済に影響する事
売春自体は悪い事にならないと前半でご説明しましたが、その半面いくつかデメリットもあります。
売春のデメリットを受けるのは本人だけでなく、結果的として社会にも大きく影響するのではないかと思われます。
女性の性の選択決定権が奪われるデメリット
一番のデメリットは、貧困による売春の強制のように、女性自身の選択決定権までもがお金で売買される事です。
そうならないために、売春をする人は自分で選択する力を持っておく必要があります。
ただ、今日本で売春する人は、色々なデメリットを見て判断できる状況にないと思います。
コロナ渦からの変容もあり、風俗嬢は増加したのに、不景気で客は減りました。
風俗で稼げず、生きていくお金すら用意するのが厳しい人が増えているからです。
経済格差の拡大が経済低迷につながるデメリット
売春の継続によって社会でのキャリアが積めなくなり、女性同士の経済格差が拡大します。
結果、将来的に女性の平均所得が落ち、日本全体の経済がどんどん低迷します。
このような状況を受けて、2024年の4月から困難女性支援法が施行され、政府が就業支援などを含めた貧困対策を手厚く行うとされています。
売春や貧困の問題に触れる機会が、この法律の施行を機に増えていけばと思います。
売春の問題で私たちができることは?
売春を世の中から無くすのは、本当に難しいことです。
だけど、みなさんがメディアやSNSから売春問題に触れ議論が活発化する事で、間接的に社会は変えられると思っています。
また女性の貧困支援を行う法人に募金をするのもひとつです。
・「グラミン日本」
・「ケア・インターナショナル ジャパン」
・「プラン・インターナショナル」
風俗嬢の環境改善から、安易な売春をさせない取組みをする社会活動やクラウドファンディングも多数あります。
・「一般社団法人 GrowAsPeople」
・「性風俗産業で働く女性の孤立を防ぎたい」
売春は悪いといわれますが、私個人としては、女性が自ら選んで行う事は悪いと思いません。
とはいえ、貧困と教育がない故の強制的な売春は根絶する必要があります。
私たち一人一人ができることを考えて行動にすることで、社会は変わると信じたいですね。
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