イキ活講座 売春はなぜ悪いの?売春についてじっくり考えてみた!
「売春という言葉は聞くけど、実際どういうこと?」
「売春って悪いことなの? なぜ悪いの?」
日々のニュースで耳にはするけど現実として何が問題なのかわからない。
そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は「売春はなぜ悪いのか?」をテーマにお話ししていきます!
売春の定義とは?
まずは売春という言葉の定義を調べてみましょう。
売春とは女性が報酬を得ることを目的として不特定の相手と性交すること。
引用:デジタル大辞泉
金銭を得る目的で不特定多数の人と性的行為をすること。
引用:明鏡国語辞典
調べたうえで共通していたのは、
・性的行為
・不特定の相手
・報酬や金銭を手にする目的
この3つが売春を定義づける要素になっているようです。つまりただヤりたくて無報酬で不特定多数の相手とセックスすることは売春とは呼べません。
あやまん監督
ほうほう。
売春にはちゃんと定義があるのね
パパ活や援交と呼ばれるものも売春ということになります
ナギセ
売春の実態
売春は、奴隷制や貧困、戦争と深く結びついています。
売春は多くの国や地域で行われており、売春をしている女性たちは自分や家族を養うために売春を行うのです。
セックスをビジネスとして発展させてきた文化もあり、それらすべてが否定されるべきものではありません。しかしその裏で女性や子供たちを搾取する状況が許されていたのも事実です。
奴隷制に関して言えば、どんな仕事かはあらかじめ教えられず、逃げられない状況になってから体を差し出すことを強要される場合もあります。
拒否すれば暴行を加えられたり脅されたりするのです。
また、自分から売春に乗り出すパターンもあります。とは言え「売春」ということは「報酬」が目的であり、十分な金銭を所持していれば自ら体を売る必要はありません。貧困がゆえに売春に繰り出す女性もいるのです。
戦争に関して言えば、慰安婦という存在がありました。彼女たちの多くは強制的に慰安所に連れてこられ、進駐軍の相手をさせられていたのです。ただ戦時下では、買春ではなくレイプや強姦も多く見られました。
あやまん監督
自ら進んで売春したい人は少ないですよね。
生きていくために仕方なく、苦渋の決断を下しているのです
人間の欲とは恐ろしいもので、自分が良ければ相手がどれだけ苦しんでいても関係ないと考える人は未だ世界中にいて、現在もたくさんの人が辛い仕事をせざるを得ない状況にあります
ナギセ
「売春」の何が悪いの?
結論から言うと、「売春」=「悪い」とも言い切れません。
砕いて説明すると、「売春を行っている人が悪い」というわけではないということです。
問題は「売春をさせてしまう」社会にあると思います。
直接的であれ間接的であれ、売春を強制する社会が“悪い”のです。
また、「体を差し出せばお金がもらえる」「お金さえ払えば好きなようにヤれる」という考え方がはびこっていることにも問題があります。
しかし売春の歴史は古いため、この思考や慣習を変えるのは容易ではないでしょう。
あやまん監督
MeToo運動が社会を変えたように、SNSから闇が暴かれる例が増えて来ました。
先日大手ソープランドの角海老も摘発された、とか…
売春を見逃していた発展途上国が発展してきたことで、売春組織を摘発する流れも広がりつつあります。
時間はかかるでしょうが社会はきっと変わっていくと信じています
ナギセ
売春は個人だけの問題じゃない、社会全体で考えていくべきこと
今回は売春についてお話ししました。
もし身近な人が売春をしていると聞いたら、自分だったらどうするかな?と皆さんも一度考えてみてください。
筆者は簡単にはその決意を覆せないかもしれないと感じました。お金がないなら貸してあげたいけど、それだけでは一時しのぎですよね……
国や地域を問わず、売春を強制されない社会になるといいなと思います。
あやまん監督
世界が富を巡って争っているかぎり教育を受けられない貧困層は売春でもしなければ稼ぐ手立てがありません。
150年以上前にマルクスが資本論で証明した搾取の構図がまだ続いているんですね。
おーい、トップ層!
もう少し考え方をアップデートしてくれ〜
参考資料
「世界人権問題叢書108 性的人身取引―現代奴隷制というビジネスの内側」シドハース・カーラ著/山岡万里子訳 (株)明石書店 2022年
「進駐軍向け特殊慰安所RAA」村上勝彦著 ちくま書店 2022年
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