AV業界裏話vol.64 嘘みたいに盛り上がるアダルト制作会社の社内イベント
おはこんばんちはー♡
春は新しいことを始める方も多いのではないでしょうか。新学期、新年度など気持ちを一新して頑張りたい。そう強く思うのですが、今年も何ひとつ変わらない竹あき嬢です。
働くのはマジで地獄…と嘆きながらも、生きるためには働くしかない。アダルト業界はブラック企業と呼ばれがちですが(本当にブラックですが…。)、実際の現場では、社員同士が日々のストレスを一瞬で吹き飛ばすエロスと笑いに満ちた社内イベントが盛りだくさん。
普段過酷な環境で働いているからこそ、思いっきりイベントで発散します。
今日は私が働いていた制作会社で行われていた、そんな楽しい社内イベントについてお話していきます。
オフィスで夢の冒険!宝探し大会
毎年新年度恒例の「宝探し大会」は、普段はデスクワークに追われているオフィスに隠された、封筒に入ったお宝を探します。会社なのにイベント実行委員が業務そっちのけでイベントを企画。イベント前日は、徹夜でオフィスに封筒を隠す重大任務があります(私はイベント実行委員に入っていました。)
会議室の片隅やデスクの下、思いもよらぬ場所に隠された小さな封筒を見つけ出すたび、見つけた人は狂喜乱舞。封筒の中には紙が入っていて、その紙には「ボーナス2倍獲得」「現金5万円」「昇進」「QUOカード500円」「スタバカード500円」など、多種多様なお宝の内容が書かれています。
紙を見つけるたびに、社員たちは歓声を上げ、普段は堅苦しく辛い日常の中で、オフィスの引き出しや棚の奥をのぞいて、冒険気分を味わいます。普段は開けられない上司の引き出し、人のカバンの中も大捜索。
この時は、他人のものに勝手に触れるなど個人のプライバシーについては気にする必要はありません。これこそ、会社版リアル宝探しといえるでしょう。
この宝探し大会の景品は、社員のお給料から毎月1万5千円会社から引かれるイベント費によってまかなわれています。現金5万円を見つけるととても嬉しい気持ちになりますが、全体としてはまだ赤字であるという罠に、みんなも気づいています。なお、イベント実行委員はイベントに参加できないため景品を受け取ることができず、いわば損な役どころとなっています。しかし、2年連続で昇進封筒を獲得し役員になった人もいることから、たかが宝探しと侮ることはできません。
有名AV女優着用バスローブプレゼント
アダルト制作会社に勤める人なら、ほとんど必ず1着は古いバスローブを持っているのではないでしょうか。謎のあるある。
弊社には「有名女優が実際に着用した」とされるバスローブのプレゼント企画がありました。普段は遠い存在で手が届かない憧れのアイテムがゲットできます。
バスローブは毎回新調するわけではなく、きちんと洗濯して着回すのですが、20回ほど使用すると毛羽立ちが目立ってきて、女優さんにお渡しするには品質面で問題が出てきます。
そのため、一定回数使用したバスローブは、社員へのプレゼントとして回されることになっています。プレゼントの順番は「あいうえお順」で決められているのですが、バスローブはかさばるため欲しい人が少なく、1着もらった後はパスする方が多いのです。
私自身は当時バスローブに大変ハマっていて、10着以上も戴いた経験があります。普段、自分でバスローブを購入する機会はあまりないので、もらえるととても嬉しく感じました。(かさばるので結局処分してしまい、今では手元に1着もありません。)
使用済み!アダルトグッズ無料配布
使用済みアダルトグッズも無料でプレゼントしてもらえます。
バイブやローターは経年劣化でボロボロになっていきます。特にシリコン製のバイブは柔らかい分、傷やちぎれが起こりやすく撮影で使用する際に見栄えが悪くなります。そんな時は社員にプレゼント。
1ヶ月に1回、オフィスのデスクの上に突然アダルトグッズが置かれます。もらうのも捨てるのも自由です。(一説によると捨てるのが面倒くさいから社員にプレゼントするという噂があります。)
私はアダルトグッズのプレゼントをリュックに入れて帰宅中、警察に職質されて変な空気になったことがあります。頑張って持って帰っても会社のみんなの顔がちらついて使う気が起きず、ちゃんと、しっかり分解して分別した上でゴミの日に廃棄しました。
じゃんけん大会で現金ゲット
単純明快なルールが逆に盛り上がる「じゃんけん大会」は年末の定番企画です。特別な演出や複雑な仕掛けは一切なし。勝ち上がりのじゃんけん勝負で、勝者にはその場で現金が贈呈されるというシンプルさが魅力なんです。
社長のポケットマネーから50万円ゲットできます。運と実力が試される熱い勝負に、皆のテンションは一気に上昇。私はじゃんけん大会が開催されている日にオフィス業務だったことがなく、参加できなかったことが悔やまれます。
参加した人のムービーを見ているとオフィスが熱気に包まれてすごいことになっていました。自分の運だけで50万円ゲットできたら最高の1年の締めくくりになりますね。
禁断の裏技!有給買い取り制度の真実
私の勤めていたアダルト制作会社はブラック企業。楽しいイベントばかりではなく、現場には厳しい現実も潜んでいます。もともとは心身のリフレッシュを目的とした有給休暇。1日も期限までに使わなかった場合、通常の日給の2倍の価格で買い取られるという仕組みが採用されています。
この制度により、未使用の有給はボーナスとして上乗せされるのですが、迷惑だという雰囲気があり有給を取ることは許されない環境。有給を使っている人は見たことありません。実質社員がボーナスと呼んでいるものは未消化の有給のことなのでしょう。
私は心が強いので、周りの反対や嫌がらせは無視してしっかりと有給を消化していました。そのため、賞与、ボーナスは0。それに加えて基本給も低賃金、残業代なし、交通費なしと今思えば恐ろしい環境でした。
ブラック企業と呼ばれるアダルト制作会社でも、さまざまなイベントが日常の苦労を吹き飛ばし、エロスとワクワクをもたらしています。社内宝探しで心弾む気分を味わい、憧れのバスローブにときめき、アダルトグッズで刺激を受け、シンプルなじゃんけん大会で短いドキドキを堪能する――それぞれの企画が、厳しい労働環境に笑顔と活気を与え、社員たちの心に一筋の光を注いでいるのです。

「こんな面白おかしいイベントがあれば、明日も頑張れる!」
そんな勘違いを積み重ねながら、過酷な環境で社員は今も必死に戦っているのでしょう。


