AV業界裏話77 AV撮影準備にかかる手順は意外に多いんです
皆さまおはこんばんちはー♡
AV作品って、どうやって撮影が始まるのか考えたことはありますか?
女優さんがいて、男優さんがいて、カメラが回る。
画面の中では当たり前のように始まっていますが、その裏側ではかなりたくさんの準備がなされています。
スタジオの予約、出演者の手配、機材の準備、衣装や小道具。
そして何より大事なのが「ほうれんそう」。
報告、連絡、相談。
皆さまはちゃんとしていますか?
最近インターネットで、新しいほうれんそうを見ました。
放置、連休、早退。
思わず笑ってしまった竹あき嬢です。
ミスをした時に報告するのって、なかなか勇気がいるものです。
ミスの大きさにもよりますが、自分でリカバリーできないミスだと発狂しそうになります。
ということで今回は、「アダルト制作会社へ撮影依頼が来てから、撮影前日までの流れ」についてお話していこうと思います。
はたして現場では、ちゃんと報連相ができているのでしょうか。
1.メーカーが方向性を決める
まず、メーカー側のプロデューサーが大まかな方針を立てます。
例えば単体女優さんだったら「〇〇さんのデビュー作で元CAだからそれを活かしてほしい」。
企画物だったら「ぬるぬる系をしてほしい」など。
プロデューサー側はざっくりとした提案をくれるので、そこから監督を中心として制作会社スタッフが内容を詰めていきます。
2.制作会社で企画会議
制作会社にて、作品の内容を考えます。
プロデューサーの好きそうな作品を考えたり、トレンドに乗っかってみたり。
企画会議の時間が、働いていて一番楽しいかもしれません。
この段階ではまだ予算のことも考えず、自由にアイデアを出します。
その中からメーカーに企画が通りそうなものを監督が選び、プロデューサーへ再度プレゼンします。
3.プロデューサーの承認がおりる
ここでメーカーのプロデューサーに企画が受け入れられれば、制作会社へ仕事の依頼が決定します。
もしダメだった場合は企画の練り直し。
もしくは他社へ仕事が渡ることもあります。
依頼が確定すると、プロデューサー側から制作予算が提示されるので、それをもとに制作会社が動き始めます。
4.スタジオをおさえる
ここが一番大事。
スタジオがないと始まりません。
撮影日はあらかじめ決まっているので、早めにおさえます。
監督と仲のいいプロデューサーとの仕事の場合は、企画会議の前に依頼が来てすぐスタジオだけ仮押さえしておくこともあります。
スタジオありきで企画を考えることも多いです。
そして制作費の中で一番お金がかかるのもスタジオ。
早めに予約すると安いので、ここで費用を抑えられるとだいぶ楽になります。
5.男優さん、スタッフの確保
メインの女優さんはメーカー側がプロダクションへ依頼し、報酬支払いや日程調整などを行います。
その他の出演者やスタッフについては制作会社で手配する必要があります。
男優さんへ連絡をし、スケジュールの調整、日程の確保。
さらにメイクさん、パッケージカメラマンさんなど外部スタッフにも依頼します。
男優さんは忙しい方が多いので、その日現場に来られる順番が決まったら監督が香盤表を作成して、台本を作成します。
6.ロケ弁の手配
現場に入る人数がわかったら、ロケ弁の発注に入ります。
都外のスタジオの場合、早めに予約しないと持ってきてくれないこともあるので、ロケ弁手配は意外と大変だったりします。
予算もテレビなどに比べるとだいぶ少ないため、弊社にはお弁当一個900円以下という縛りがありました。
監督は好きな食べ物がないと怒ってしまうタイプの人だったので、ハンバーグはマストでした。
毎回同じ物でもだめですし、貧相に見えるものもだめ。
お弁当探しには苦労しました。
7.レンタル器材
多くの制作会社では、レンタル器材を使用していることが多いです。
最新のカメラをその都度購入するのは経費がかかりすぎるため、レンタルするほうがコスパがいいからです。
特にAV業界では、モザイク処理以外の編集をあまりしないため、撮影のクオリティがそのまま作品に反映されます。
このレンタル器材を依頼し忘れると、地獄を見ます。
撮影が何もできなくなり、大金をドブに捨てることに…。
一度依頼を忘れていたADさんがいて、あまりの恐怖に会社に来たくなくて音信不通になり、大変なことになりました。
こういうときほど早めの報連相ですね。
この日は、横のスタジオで撮影している別会社の制作チームの方が予備のカメラを貸してくれて、ことなきを得ました。奇跡。
8.紙粘土の銃と段ボールの忍者武器
スタジオ、出演者、スタッフ、ロケ弁、レンタル器材などの必要経費の目処がたったら、衣装、小道具へ予算がおりてきます。
ここからがスタイリストを担当していた私の出番です。
予算が少ないと
●フリーマーケット
●リサイクルショップ
●自作
などの方法を使います。
衣装は使い捨てではないので会社にたくさんのストックはありますが、なるべく衣装被りが発生しないよう、どこかに新しいテイストを入れます。
今まで、
●ウエディング撮影のベール
●かなり大きいサイズのセーラー服
●コスプレ風衣装
●大正ロマン風の着物
と、色々自作しました。
小道具も買えれば楽なのですが、予算がないがために
●紙粘土で銃の模型
●ベニヤ板で犬小屋
●段ボールで忍者の武器
を作ったり…。
撮影まで1週間を切った時点で、買えるか買えないかが決まるので、大急ぎで取り掛かります。
難しいものだと、寝ずに夜通し制作することも。
現場が重なると地獄です。
9.撮影前日
撮影前日は最終チェックに入ります。
●香盤表、台本を印刷
●出演者、スタッフさんへ連絡
●スタジオへの確認連絡
●レンタル器材の受け取り
●衣装や小道具の確認
●車への積み込み
ここまで準備をして、ようやく撮影当日を迎えます。
こうして流れを見てみると、かなり段取りよく進んでいるように見えるかもしれません。
でも実際のところは、毎回かなりギリギリです。
ロケ弁は900円以内。
小道具は紙粘土や段ボール。
忍者の武器や犬小屋を作ることもあります。
一体何をしている会社なんだろうと思うこともあります。
それでもスタジオがあって、出演者がいて、スタッフが集まり、カメラが回り始めると、ちゃんと作品が出来上がっていくのが不思議なところです。
その裏側では誰かがスタジオを押さえ、誰かが機材を手配し、誰かが衣装や小道具を作っています。
そういう細かい準備が、全部つながっているから。
そしてその準備を支えているのが、やっぱり「ほうれんそう」。
報告、連絡、相談。
インターネットで見た放置、連休、早退のほうでは、さすがに現場は回りません。

今日もどこかの現場で、誰かが段ボールの小道具を抱えながら
「これ、ちゃんと撮れるかな」
なんて言いながら、アダルト作品が作られているはずです。


