皆さま、おはこんばんちはー♡
夏が近づいてきた!と、ワクワクしている方も多いのではないでしょうか。
今年はなにか新しいことを始めてみようと、動画編集をはじめた竹あき嬢です。

動画編集を始めてみると、今まで“観る側”だったものが、少しずつ“作る側”の視点に変わっていきます。
カットのタイミングや音の乗せ方、ちょっとした違いで印象が変わる感じが、なかなか奥深い。

そんな中でふと気になったのが、あの当たり前にかかっているモザイクのこと。

普段は特に意識することもなく見ているけれど、「これって誰が、どこで、どうやってかけているんだろう」と思い始めると、少しだけ見え方が変わってきます。

見えている部分よりも、見えていない部分のほうが多い世界。
今回は、その“ぼかされている側”の話です。

ラブトリップ

モザイクは最後にかけられる

撮影された素材(生素材)には、当然ながらモザイクは一切入っていません。
映像は、「素材 → 白完 → 完パケ」といった流れで、少しずつ形になっていきます。

最初の「素材」は、撮影したままのデータ。
そこから編集が行われ、「白完」と呼ばれる段階になります。
これはカット編集や音の調整などは済んでいるものの、モザイク処理だけがまだされていない状態です。

そして最終工程でモザイク処理が施され、「完パケ(完全パッケージ)」へ。
ここまで来て、ようやく販売できる状態になります。

制作会社が関わるのは、基本的にこの「白完」まで。
その後はメーカー側で検収が行われ、問題がなければモザイク処理へと進んでいきます。

実は制作会社の中では、モザイクのかかった完成版を目にすることはほとんどありません。
関わっているのに、最後の形は知らないまま、ということも意外と多いのです。

ユーザーが普段見ているAVは、こうした工程をすべて通過しています。

モザイク処理はどこで行われているのか

モザイク入れの工程は、すべてのメーカーが同じやり方をしているわけではありません。

大手メーカーの中には、制作から販売、流通までを自社で一貫して行い、モザイク処理も社内の専門部署で対応しているところもあります。

一方で、制作のみを請け負う会社の場合は、少し流れが変わります。

まず制作会社が「白完」を納品し、メーカー側で検収が行われます。
その検収が終わった後、制作会社側がモザイク処理を外注します。

モザイク処理が完了したデータは、改めて「完パケ」として納品されます。
そこから審査機関のチェックを経て、販売へと進んでいくのです。

ひとつの作品の中でも、工程ごとに関わる場所が変わっていく。
こうしたリレー形式で、最終的な形が出来上がっていきます。

モザイク処理が集中する理由

業界内では、石川県金沢市にある特定の会社が、制作される作品の7割以上のモザイク処理を請け負っている、という話が囁かれています。

ここまで一社に集中しているのは意外に思えますが、理由として考えられるのが「データの扱い方」です。

モザイク前の映像は、加工が一切されていない状態。
扱う情報としてはかなりセンシティブです。

複数の会社に分散させるよりも、信頼できる一箇所に集約したほうが管理しやすく、漏洩リスクも抑えられます。
セキュリティの観点から見れば、この集中化は非常に理にかなっているといえるでしょう。

はっきりとした理由が表に出ることは少ないですが、流れとしては納得しやすい部分です。

モザイク編集者は女性が多い

モザイク処理を担当する編集者は、女性が多いと言われています。

男性向けの作品を、長時間、細部まで凝視しながら作業し続ける仕事です。
人によっては、慣れるまで集中しづらい(邪念が入る)と感じることもあるようです。

その点、女性スタッフは作業を比較的フラットに、淡々とこなしやすい傾向があるため、結果として女性が多くなっているのです。

もちろん個人差はありますが、作業内容を考えると自然な流れにも思えます。

モザイクと法律の関係

そもそも、なぜモザイクが必要なのか。

これは日本の刑法175条「わいせつ物頒布等の罪」が深く関係しています。
1970年代、VHSの普及とともにアダルトビデオが広がっていく中で、この法律とのバランスを取るため自主規制という形で、モザイク処理が定着していきました。
モザイクは単なる演出ではなく、合法的な作品として成立させるために必要な処理なんです。

manmamでも、モザイクについて触れている記事があります。
「エロ用語講座 時代と共に進化してる?AVに必要不可欠な『モザイク』を徹底解説!」もあわせて読むと、よりイメージしやすいかもしれません。

技術の進化で変わった作業

モザイク処理の技術も、時代とともに少しずつ変化してきました。

アナログの時代は、専用機器を使ってフィルムに直接加工を施す必要があり、特殊な設備と熟練の技術の両方が求められる作業でした。
デジタル初期になると、機材のハードルは下がるものの、今度は膨大な手作業が待っていました。
1コマごとに画像編集ソフトでモザイクをかけていくため、2時間程度の作品でも、完成までに1週間ほどかかることもあったそうです。
それが今では専用ソフトやAIの進化によって、自動追従などの機能でモザイク処理の作業負担は大幅に軽減されました。

以前は外注が当たり前だったモザイク処理も、技術の進化とともに少しずつ変わってきました。
今では社内で完結させる会社も増えてきています。

同人AVとモザイク処理

こうした技術革新は、同人AVの広がりにもつながっていそうです。
以前であれば、専門業者に依頼しなければ難しかった工程も、今では個人で対応できるようになりました。
外注する場合でも、比較的手の届きやすい価格で依頼できます。
撮影して終わりではなく、「完成させる」までの距離が縮まったことが、個人制作AVの活発化を後押ししているのかもしれません。

見えている部分と、見えていない部分

モザイクは、あって当たり前の存在です。
だからこそ、その裏側にある複雑な工程や、作り手の苦労を意識することはあまりありません。
けれど、あのぼかしの向こう側には、法律や技術、そして編集者の手仕事が静かに重なっています。

アダルトビデオにおけるモザイク処理は、想像力を掻き立てる、最後の砦のようなものかもしれません。

もちろん、無修正のほうがいいという声があるのもわかります。
ただ、日本は性産業の市場規模が7兆円を超えるとも言われている一方で、性教育は遅れていて、教育現場ではコンドームの付け方すら積極的に教えられないこともある。

そういった歪なバランスの中で、モザイクという存在は、どこか日本らしさを象徴しているようにも感じます。

モザイクがあるからこそ、疑似中出しや疑似挿入といった表現も成立する。
すべてをそのまま見せることだけが、美しさとは限らないのかもしれません。

見えている部分だけがすべてではない。
むしろ、見えていないところのほうが、少しだけ厚みを持っているのかもしれません。

次に見るとき、ほんの少しだけ、その奥側に目を向けてみると、また違った見え方になる気がします。

参考
・文部科学省「学校における性に関する指導について」
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001524538.pdf
・『世界の[下半身]経済がわかる本』門倉貴史


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竹あき嬢

広島から世界へ。 ふらふらふらふら。アダルト業界の元スタイリスト。エロ作りをしてました。現在旅人。カープ大好き。実は真面目で熱いAV界を語ります。

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