みなさま、おはこんばんちはー♡
このコラム「AV業界裏話」では、これまで数多くのAV作品撮影の裏側を紹介してきました。
AV作品を見ると、スタジオの場所や制作会社が分かるという特殊スキルを習得している竹あき嬢です。これも真剣に働いていた証拠。

AV作品の中には、撮影現場でADとして働いている女性社員が興奮してしまい、SEXが始まるなんてものがあります。実際のところ、そんな甘美な雰囲気は漂っているのでしょうか??

今回は、撮影現場はエロいのかについてお話していきます。

匂いと戦え!

AV撮影は、体力勝負です。
現場はかなり匂います。撮影が続くとスタッフはお風呂に入る時間もなく、車で寝てそのまま次の撮影現場へ直行。
朝から朝まで仕事。男女問わず、スタッフは汗の匂い、生乾きの洗濯物臭、加齢臭を漂わせています。忙しすぎて、家に帰る時間がないのです。

撮影中は、音が入らないようにドアや窓を閉め切ります。そのため、匂いがスタジオ全体にこもります。この匂いはほんとに、ひどい。様々な種類の悪臭が混ざり、慣れるまではしんどいです。

私のいた制作会社では、女優さんやメイクさんなどから匂いについてのクレームが入り、週に1度匂いをチェックをすることになりました。
「においチェッカー」を撮影チームごとに導入し、11段階評価で6以上が出てしまった場合は、撮影現場に入ることができず、1度家に帰ってお風呂に入り服を着替えて、再度においチェッカーのテストを受けます。
合格すれば撮影現場に入ることが許され、再度6以上がでたら服を捨てて買い替えるというルールができました。


匂いはセンシティブな問題なので「あなた臭いですよ」と言うことが難しいですよね。
私は、自分の撮影現場が続いているときは3着ぐらい着替えを持っていき、会社にも何があってもいいように着替えの予備や、新品の靴、お風呂グッズをスタンバイしていました。
幸いなことに、においチェッカーにひっかかったことはないのですが、明日は我が身と常に気を引き締めていました。

匂いは画面には伝わりません。ですが、裏では壮絶な匂いとの戦いが行われています。
かわいらしい女性の匂いに興奮する人、かっこいい男性の匂いに興奮する人は多いと思いますが、同僚の放つ悪臭が蔓延する撮影現場では性的興奮するのは難しいでしょう。

カメラが回っている間はピリピリモード

撮影中は各自、自身の仕事から手が離せません。自身の仕事以外にも、ケーブルの絡みを直したり、衣装を拾ったり、ローションを渡したり全員で協力して裏方の業務をこなします。
その際、絶対に音を立ててはいけないので、少し動くのにも神経を使います。
眼の前でSEXが行われていても、集中して見る暇はありません。基本的には足元に何か落ちていないか、どこまでカメラに映っているかを確認しています。
スタッフが音を立てたり、映り込むようなミスはあってはならないので、緊張感でピリピリしています。

余談ですが、花粉症の季節に部屋の中にいてもくしゃみがとまらないスタッフは、音を止めることができないので、カメラが回っている間はスタジオの外で待機します。外で過ごしたいために、アレルギーの薬を飲まないのは撮影現場のあるあるです。

SEXを見すぎて、仕事が手につかず邪魔をしてしまったら、引くほどの公開説教をうけて辱めをうけてしまうので、ここでもエロいムードにはなりません。

スタッフを興奮させることのできる女優さんは絶対売れる

女優さん、男優さんの2人の絡み(SEXシーン)を撮影する時に必要なスタッフ数は非常に多いです。
監督、カメラマン、カメアシ(カメラアシスタント)、音声、照明、現場スチールカメラマン、AD×4人程度と10人くらいの人間が絡みの周りにぎゅうぎゅうに集まります。場合によっては、プロデューサーや技術指導(縄師さんなど)もいることも。そのうち男性スタッフが9割以上です。

たとえ目の前でSEXが行われていても、おじさんが多すぎて性的興奮するのは難しい(臭いし、ピリピリもしていますし…)SEXシーンを毎日見ているので、慣れてしまい眼の前ですごいエッチなことが起こっていても、誰も見向きもしません。

ですが、1年に2人程度仕事に集中していても、みんなを興奮させるくらい演技のうまい女優さんがいます。カメラで顔が映っていない時に、スタッフの下半身を見ながらよだれを垂らしたり、ずーっとスタッフの目を見つめたり…。スタッフの男性への性的アピールが上手で、みんなを虜にする女優さんはめっちゃ売れます。
あの子エロいねーっと話題になるし、スタッフからも愛され、仕事に呼ばれる頻度が上がります。AV撮影ならではの、粋な周りへの気の使い方なのかもしれません。

そういう女優さんが来てくれた現場では、男性スタッフはみんなで仕事終わりにソープランドへ遊びに行くこともあります。撮影現場ではオナニーしたりはできる雰囲気ではないので、後処理ですね。


エロいものを見ているのに、エロい気分になっている場合じゃないAV撮影現場。私はAV撮影現場に入って、ムラムラしたことは残念ながら1度もありません。全員が、自分の持ち場に集中しているからこそ、雑念のないいい作品ができているんじゃないかと私は思います。

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竹あき嬢

広島から世界へ。 ふらふらふらふら。アダルト業界の元スタイリスト。エロ作りをしてました。現在旅人。カープ大好き。実は真面目で熱いAV界を語ります。

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