エロ用語講座　寝取られ・NTRの語源は？その歴史は意外にも古いものでした！

こんにちは！パティ・チャンです。
アダルトなコミックや動画などで人気のあるカテゴリ「NTR」。
今回は「寝取られ・NTR」の語源や現在までの歴史に触れていこうと思う。

寝取られはそもそも普通の日本語だった？

現在では名詞化している「寝取られ」は、本来は動詞の「寝取る」の受け身として「夫を寝取られる」などのように使用されてきた。古い作品では紫式部の「源氏物語」でも寝取られ要素が描かれている。

寝取られはマゾヒズムの一種

精神的肉体的苦痛を与えられ、屈辱感や羞恥心を誘導されることで性的興奮を感じるマゾヒストたちが好んできたプレイ「寝取られ」。マゾの語源となったオーストリアの小説家マゾッホももちろん寝取られ表現のある著書をいくつか執筆している。

1900年代半ば頃、日本では谷崎潤一郎の「痴人の愛」「鍵」などからマゾヒストの性的嗜好のひとつとして、世に知られるようになった。ちなみに谷崎には実際に、自分の妻を親友に譲り寝取らせた「細君譲渡事件」などで世間を困惑させたことも…。

寝取られ・NTRの登場

かつてより寝取られを表現したフィクション作品があったり、それ自体を好む人々が存在していたりはしたが、「寝取られ・NTR」と名詞化をしたのは実はかなり最近のこと。21世紀に入り、インターネットの普及が進んだことで発展した様々なアダルトコンテンツ内で「寝取られ」が頻繫に使われ、次第に定着したようだ。今となっては、芸能人の不倫報道の見出しなどでも見受けられ、一般的にも周知されている言葉として使われるようになってきている。

動詞を名詞化した寝取られを更に省略した「NTR」。この始まりは、2001年6月に開設された「寝部屋」という、寝取られもののゲームや漫画を扱う個人サイトが発祥だとされる。このサイト内の掲示板にて、「寝取られゲーの更なる確立のために、更なる略称が作れないか」といったような話が出たときのこと。ネットスラングで孕ませのことをHRと略すことがすでに定着されていたようで、同じように寝取られを略すことが出来れば、人目をはばからず寝取られを使用することができると賛同した管理人のレスから「NTR」が誕生。孕ませになぞらえたNTだとニュータイプのようだということで、NTRが自然かなぁと提案。その後、他のサイトやスレッドで使われることとなり、次第に「寝取られ＝NTR」が広まっていき、2002年には早くも多用される言葉となった。当時、ネット上では話し言葉ではなく、タイピング速度重視のネット系の新語が次々と発生しており、NTRが受け入れられるのも早かったようだ。

NTRは世界で通用する言葉？

「NTR」が生まれた2001年頃は、仲間内の言葉として使用されてきた。時間が経つにつれて、インターネットに触れる人々が増えたことで、寝取られだけでなくNTRも徐々に一般化。とは言え、寝取られに比べると特にアダルトコンテンツで使用される場合が多いのが現状。寝取らせや寝取りを含み「NTR」というアダルトなカテゴリのひとつとして完成しつつある。

さて、日本のアダルト動画が世界中で人気を誇ることはご存知だろう。なんと英語圏の検索ワードでもNTRが使用されるようになっているのだ！「Cuckold peeping NTR（寝取られ男がNTRを覗く）」や「Japanese NTR」などで検索されており、関連の動画のコメントにもNTRを使用した英語コメントがちらほらとあり、名詞として利用されているのを確認できる。

かつては少数の愛好家だけが使用してきた「寝取られ・NTR」も、ついには世界へと羽ばたき多くの人々を興奮させるシチュエーションとなった。ここまで語ってきた私も、実は誰かに寝取ってほしいという願望を抱えた一人なのである。