春画−江戸時代を中心に流行した風俗画。じっくりと見ることで、エロだけではなく当時の人々の文化や考えも知ることができます。

今回紹介するのはこちら。

喜多川歌麿の「艶本葉男婦舞喜」より。
後ろから覆い被さるようにして挿入する、いわゆるバックの体位。男がむんずと掴むオパーイは…えっ、赤ちゃんに授乳中!?

今なら炎上!?授乳中プレイってどうなの

いやいやいやいや、ありえん!虫唾が走る!
何を隠そう私は、今まさに我が子に授乳する時期の母親です。母乳を出している女が何を感じているかというと、

「我がパイは、ただ子供のためにある。拙者に性欲など皆無」

CV大和田伸也って感じで、渋く読んで欲しい。完全な賢者モード。いや、男性の指す賢者モードを体験したことはないんだけど、まあ聖母モードである。

つまり性欲とは程遠く、キャンワイイ赤ちゃんに咥えさせるための乳はもちろん、私の肩にすら触るな!今はマジ触るな汚らわしい!と思っています。少なくとも私は。

現に「授乳 性欲」で検索すると、その多くが「授乳中は制欲が減退する」というものでした。産後の子供を守りたい本能から、主に男性に対して攻撃的になることを示す「ガルガル期」という言葉も存在します。

もちろん、性欲に変化がなかったり、乳首への刺激で生理的に欲情する女性もいるかもしれなません。でも「今は邪魔だな」「赤ちゃん潰れそうで危ない」とは思うのではないでしょうか。

もしも私が我が子に授乳している最中に、夫がHを始めようと覆い被さってきたら…生理中MAXのイライラくらいの勢いでナニを掴んで、ちぎり取ってナニでナニしてナニしてしまうかもしれません(スプラッタ表現の自主規制)。

インスタに「授乳中に夫が…①」と漫画連載を始めたら人気出ちゃうかもしれないし、Twitterに「授乳中にもHを求めてくる男、ひどいですよね。それは夫くんです。もうこの国の少子化は止まらないのかもしれない」などと書いたら多方面に炎上して夫が特定されるでしょう。それは妻としてもピンチだな。

江戸のおっぱいは性的ではなかった?

現代のエロ漫画やイラストに女性のバスト表現は必須であるのに対し、春画の多くが、上半身は着衣のままです。その一方で、性とは関係のない浮世絵に公の場で授乳する母親が描かれています。

さらに江戸時代の文化として有名な「混浴」の存在も忘れてはいけません。
おっぱいを見ることが稀ではなかった時代、今ほどおっぱいは性的なものではなかったのかもしれません。
 
しかし以前連載で紹介した葛飾北斎の「蛸と海女」はタコがきちんと?乳首を刺激しているし、乳を吸う絵も多く存在します。
江戸時代でも、乳房や乳首が女性の性感帯であるという認識はあったのでしょう。


だとしても授乳中は…(ドン引き)

この男が物好きだった説

さて、「艶本葉男婦舞喜」中の文章にはこのようにあります。

「世間の人はとかく子持ちのぼぼは味が悪いと言うが
 おいらァ子持ちのぼぼでなければ味は出ねえものと心得ている」

世間では人気のない子持ちこそ味が出る…オイオイ物好きの変態だったんか!

だからって、多分だけど女とベイビーはウェルカムじゃなかったんじゃないかなあ。
女性もちゃんとNOの意思表示ができる現代の、当たり前のありがたみを噛み締めながら、ちょっくら授乳してくるわ!

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出汁茶漬けアユミ

夫と2人の子供を愛する、体は産後、頭脳は中二。 大喜利は見るのもヤるのもスベるのも楽しいので、SEXと同じですね。

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