AV業界裏話72 AV作品の時間はなぜ平成で止まってるのかを解説
皆さまおはこんばんちはー♡
昭和生まれ平成育ちの立派なアラフォー、竹あき嬢です。
流行って本当に移り変わりが早いですよね。
SNSを見ていても、昨日までトレンドだったものが、次の日にはもう古い扱い。
トレンドは細分化されて、人それぞれが好きなものだけを取り入れる時代になった気がします。
しかも最近は、「一周回って新しい」という現象も多い。
今回はそんな“時代のズレ”が特に感じられるAV業界のトレンドについてお話ししていきます。
タイムスリップ感がすごい。AV業界はまだ平成ど真ん中?
AV業界の時間は、現世より10〜20年ほど遅れている気がします。
まるでガラケー全盛期の“平成のど真ん中”からタイムスリップしてきたよう。
“いやよいやよは好きのうち”、
“会社ではセクハラ・パワハラ当たり前”、
“女性は機械に弱い”、
“学校では体罰がある”。
どれも「いつの時代の話?」とツッコミたくなるような設定です。
(ちなみにその時代、私はまだ小さくて…経験はありません。)
衣装も同じく、どこか懐かしいまま。
女子校生といえばミニスカートにルーズソックスか紺のハイソックス。
ナースといえばピンクかホワイトのワンピースの制服+ヘッドキャップ。
未亡人は家紋入りの和装。
ギャルは日焼け肌に濃いメイク、ロングネイルに蛍光色の衣装。
体操服といえばブルマ。
あげればキリがありません。
令和というより、平成初期〜中期で時が止まっているような錯覚に陥るほどです。
でも、そこまでリアリティを求めていない視聴者が多いのかもしれません。
「どれだけリアルか」よりも、「どれだけエロく見えるか」。
それが作品の魅力を決める最大のポイントなんです。
近年はAV新法の施行で、撮影体制や契約ルールなど“外側”の仕組みは確実に変わっています。
令和になって法律も現場のルールもずいぶん変わったけれど、中に流れる空気だけは“あの頃”のまま。
どこか懐かしい平成の温度が、今も作品の奥に生きています。
“リアルすぎると夢が壊れる”と学んだナース事件簿
ナースの作品を撮る時に、一度、衣装をリアルに寄せたAVを制作したことがあります。
スクラブにパンツ、スニーカーのスタイル。
作品内容はよくある「入院患者さんの性のお手伝いをしてあげるもの」。
本職がナースの女優さんの作品だったので、「せっかくだからリアルにしよう」と思ったんです。
ここはスタイリストの腕の見せ所だと思い、気合いを入れてリアリティを出したのですが――
これがびっくりするくらい売れなかった。大失敗。
次の作品で、その女優さんの設定はそのままに、可愛いナース制服を着せて撮ったら、今度はバカ売れ。
ナースが性サービスをするわけがないのは、この世の常識。
(風俗店ではないですからね)
だからこそ、妄想の中くらいは衣装も思いっきりエロい方が興奮するのかなと思います。
このとき、「リアル=興奮」ではないという現実を痛感しました。
AVというのは、あくまで“非現実を楽しむためのファンタジー“なんだと改めて感じた出来事です。
指ハート通じず!?現場で勃発した“ジェネギャ事件”
現場では、世代間ギャップが生まれる瞬間もたびたびあります。
ある日、インタビュー撮影で監督が「ハートして」と言ったら、女優さんが流行の指ハート🤞をしたんです。
監督は理解できず、「ピースじゃなくて、ハートしてって言ってるでしょ」と再度お願い。
女優さんは再び指ハート🤞。
全く通じない。
最終的に監督が両手で大きなハート🫶をジェスチャーして見せると、女優さんが「これお母さんたちのハートだ〜!」と笑って、現場中が爆笑に包まれました。
監督は「老眼だから大きくやってくれないと見えないよ」と苦しい言い訳をしていましたが、絶対知らなかっただけです。
私が「監督、知らなかったでしょ」とツッコんだら、ゲンコツ一発。
……はい、もう完全に令和じゃない現場です。
令和に入っても、いまだに鉄拳制裁が飛んでくることもあります。
ただ男女平等なので、「女子だから殴られない」なんてことはもちろんありません。
(ちゃんとしているんだか、していないんだか不明。絶対ちゃんとしていません。)
“上が詰まってる”業界のぬるま湯事情
どの業界でも言われることですが、上が詰まると下が行く場所がない。
元気で現役を続けてくれるのは本当にすごいことです。
でもその裏で、若手が芽を出す前にしおれてしまう光景も、正直よく見かけます。
現場では、「昔はこうだった」「この形が一番売れる」といった声がまだまだ強い。
新しい企画を出しても、「そんなの売れない」「前例がない」と押し戻されることもしばしば。
結果として、作品はどうしても“過去の延長線上”に。
進化よりも“安定”が選ばれる世界になりつつあります。
そんな業界の空気は、ぬるま湯みたい。
気づいたら、誰もお湯の温度を上げなくなっているのかもしれません。
もし今後、監督や製作陣がZ世代中心になったら――
もっとSNS的で、リアルな恋愛距離感を描く作品が増えるのかも。
けれど、“平成の香り”が漂うエロが完全に消えることはないと思います。
それは、私たちの中にある“エロの記憶”そのものだから。

AV業界を見ていると、時代って“表面”と“中身”が必ずしも一緒に動くわけじゃないと感じます。
法整備が進み働く環境が改善されても、描かれる世界はどこか懐かしく、平成の匂いをまとったまま。
けれど、だからこそ残っている温かさや人間味もある。
少し不器用で、どこか懐かしい空気が、この業界を支えているのかもしれません。
令和の今も、平成の夢を抱きしめたまま。
それが“AV業界のリアル”なのだと思います。


