江戸時代を中心に流行した性風俗画、春画。歴史の説明から入ると堅苦しい印象を受けるかもしれないけれど、食わず嫌いは損なくらい面白おかしい品ぞろえ。
今回は歌川国虎の「男女寿賀多」(1826年)より、こちらの一枚。


坊やのおもちゃ箱から天狗のお面を拝借して、お姉さんも一人遊びに励んでいます。
隣の家に住んでいた“おさねさん”が結婚したとぼやく彼女。幼馴染が先に結婚したらあせったりうらやましかったりするのは、今も昔も変わらないようです。
分かるゥ〜昔、母親が「隣のアイコちゃん結婚したんだって」と報告してくれたとき、口では祝福しつつも浮かない顔したよね。私、お母さんと同じ年の人と遠距離恋愛してたもんね。そのカレピとは1カ月後ちゃんと連絡取れなくなったよ!もう名前も忘れちゃった☆(本当に忘れた。私の脳は本当によくできている。)

春画の中で彼女は「初めて寝る時はどんなだろうか」というセリフとともに、天狗のお面をオマタにあてがい挿入しています。
ちょっ、ちょっと待って。そりゃ悶々とする気持ちも分かるけれどさ!幼い子どもが目の前、いや、股の前にいるし、後ろに覗いてる男がいるのにお嬢さん。あまりにも朗らかじゃない?

さて、天狗のお面はオナニーに役立つのか?その答えはすぐに分かりそうです。
なぜならウチにもあるのよ、鞍馬天狗。

うーん、我が家の天狗は太めで短めかな?サイズは、まあ、人によって良かったり良くなかったりするだろうから置いといて

・硬い
・表面の塗料が体に悪そう
・なんかバチとか当たらないの?怖い

ここあたりが気になり、「実際に私も試してみました☆」とはいきませんでした…。物書きの端くれとして失格だが、人としての尊厳の方が大事だったのですよ。

実演をお見せできなかったお詫びに手でしごいてみました。もはや尊厳なんてなかった。

しかし現代に生きる私は、ぜひこのお嬢さんに、安全で清潔で高機能な現代の女性用アダルトグッズを贈ってあげたい!ソフトな心地よさだったり、振動の刺激だったり、ハートフルな快感。何より大事なアソコを傷つけない。
欲しいものリストに入れておいてくれたら、匿名でプレゼントします。

「違うの。江戸時代にだって張型はあったのよ。
でも子どものおもちゃを引っ張り出してヤることに妙な背徳感があって、そこがイイんじゃない。分かった?おばさん」

…どうやら彼女は私が思っている以上に“知っている”女だったようです。画中にも、実は番頭さんとひっそりと繋がっていることが書かれており、処女ではないんだそうです。
ヤダ、おばさん騙されちゃった!恥ずかしいわぁ。…あのさぁ欲しいものリストからポチったぶんさぁ、アマギフで返してくれない?

今回は比較的現実的な?絵かな、と思いきや、絵の中の天狗の表情にご注目。なんと舌を出しているのです。
これは自慰行為にいそしむ女性を笑っているのか、それとも舐めてくれているのか。こんな細部にひっそりとファンタジーを仕込んでいるんだから、春画は奥が深いですね。

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出汁茶漬けアユミ

夫と2人の子供を愛する、体は産後、頭脳は中二。 大喜利は見るのもヤるのもスベるのも楽しいので、SEXと同じですね。

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