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コラム

見習い淫魔がエロスをお届け 映画「捨てがたき人々」

コラム

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アタシは見習い淫魔のフランソワーズあけび。
ねえ、あなたの精気、少しわけてくれないかしら?
上級淫魔になるためにはエロい気分で高まった精気が必要なのよ。

あら、あまりの美しさにびっくりしてるみたいね。
アタシ、綺麗でしょう?
スタイルもいいし、羨ましいでしょう?
なぁに?怖いことはしないわよ。
淫魔って言ってもまだ見習いなんだもの。
転生したてでね。元は場末の寂れたスナックのママだったんだ。
更年期だったのかしら。眩暈がして階段でふらついてそのまま落ちてジ・エンド。
目覚めたら淫魔に転生してたってわけ。

それでね、見習いから上級淫魔になるためには人間のあなたのエロく昂った精気が必要なんですって。
だから、お手伝いして欲しいのよ。
大丈夫。あなたの身体を弄んだりなんてしません。アタシはイケメンにしか興味ないの。

今日は映画を観て昂って貰おうと思っております。
用意させていただいたのは「捨てがたき人々」です。

あらすじをおしえてあげるわ

物語は生きることに飽きて、くたびれきった男、勇介が故郷の五島列島に帰って来たところからはじまります。
不動産屋に案内された家は破格の家賃1万円。
そりゃ借りますよね。いくら寂れた島って言っても安いもの。
腹が空いた勇介は近くの弁当屋に行きます。
レジのお姉さんは中々の美人だし、お客様の女性はしゃがんで商品を観てるんだけどお尻が見えてしまっています。
それを勇介はねっとりじっくり見るの。いやらしいですね。
彼は商店街に布団を買いに行ってもすれ違う女の子を目で追いかけているの。
相当溜まってるのかしら。変態。
勇介は大きな布団を抱えているのに女の子に見惚れているから、自転車とぶつかってしまいます。
この自転車に乗っていた女性、京子は悪くないのに勇介に謝るの。何度も何度も。
その時勇介は気づくのです。女の顔に痣があることに。ぶつかって転んだことが原因かと思って、勇介は謝るのですが、その痣は生まれつきなんだと京子は言います。
ある日、勇介が弁当屋に行くと京子がレジにいました。実は彼女、ここで働いているんです。
そして、勇介が買った弁当を堤防で食べていると、偶然京子も来てしまいます。
彼女もどうやらこの場所がお気に入りみたい。
色々話すうちにムラムラしてしまった勇介は京子にキスをし、襲い掛かるのです!最低!
逃げ惑う京子。ねちっこく追い回す勇介。
そこに京子の叔母、あかねが通りかかり、京子は叔母とともに帰ることができます。
そして、2人は…。

主人公の勇介を演じるのは大森南朋さんです。
生きることに飽きたと言いながらも性欲は旺盛で、女の人を舐めまわすようにじっくり、じっとり見るの。もう頭の中はセックスだけなんですね。
性欲オバケ。多分、おちんちんもビンビンだと思います。
手持ちのお金が無くなると、いきなり包丁を取り出し、(死ぬ気か?)と思いきや
「またムショか…」
なんて言いながら包丁を持った手にタオルを巻きつけるの。
どこかに押し入る気満々じゃないですか。クズだわ。
でも、だらだらでぐずぐずな大森南朋、いいのよね。生々しくて…。
この映画はジョージ秋山さんの漫画が原作で、原作では勇介は不細工な設定なんですね。
うん、なんか臭ってきそうで生理的な嫌悪感を感じます。けど、大森南朋、色気がダダ洩れで素晴らしい。
お話では人間の生と性、欲、業や信仰心なんかを色々ごちゃまぜな感じで描かれており、登場人物があらゆる場所致しています。
勇介は顔の痣のコンプレックスから宗教にハマった京子の慈悲の心に付け込んで無理やりに身体の関係を持つのよ。そして、なし崩し的に関係は続き…。
和室でのセックスがエロくてたまりません。
昭和のピンク映画、「団地妻」みたいだわ。
しかし、京子は不動産屋と寝て金を貰っていたりもするんですよね。
彼女はいい年をして男を引っ張り込みセックスに溺れている母親がいて、母を毛嫌いしているの。でも、自分も同じことしてしまうのです。結局。
京子を演じているのはホラークイーンの異名を持つ三輪ひとみさん。
肉感的でこれまた生々しい女の身体をお持ちです。
エロいわ。安っぽい服に覆われた足の肉付き、エロいわ。
触りたくなるわ。
生々しくて、毒々しい。だけど、生々しく感じるのはリアルだからなのでしょう。
えげつないけれど、人間の欲望って、生きるってこんな感じですよね。

ふふ。
欲にまみれた人間たち、大好きですよ。
さあ、思いっきりエロく昂ったらアタシに精気をたっぷり頂戴。

アタシは見習い淫魔のフランソワーズ・あけび。
あなたにピッタリのエロスをお届けするわ。

【捨てがたき人々】
監督:榊英雄
脚本:秋山命
出演者:大森南朋
三輪ひとみ
内田慈
滝藤賢一
佐藤蛾次郎
諏訪太朗
寺島進
製作年:2012年
製作国:日本