ごきげんよう。青子(あお子)です!
以前、『​ソープランド​』についての記事を書いた。


今回もこの派生として、風俗業界の店舗形態と名称の語源について調べていこうと思う。

「ヘルス」が卑猥なイメージになってしまったワケ

まず、「ヘルス」という言葉を聞いて皆様はどんなイメージを持たれるだろうか。
ヘルス(Health)は言わずもがな、「健康」を意味する英語である。
しかしどうしたものか、「ヘルス」という単語をグーグルさんの検索窓に打ち込めば……それらしい店舗の案内が親切にもマップつきで出るわ出るわ。

日本では”ヘルス”と呼ばれる店はエッチなサービスが提供されるものとして定着しているが、これはもともとあくまで健康のためのマッサージ=ヘルスマッサージが語源であるという。
……ただマッサージする人の服装が、たまたまちょっと裸に近かったりするのだ。

我が国では「ファッションヘルス」というものが1970年代末より増加した。
ソープランドのような浴室は無いがシャワーなどは完備されている店舗型での性的なサービスを行う業態である。
特殊なファッション(薄着、軽装)で行うヘルスマッサージだから「ファッションヘルス」と言う。

この形式の店が急激に普及したことにより、ヘルス=エッチなマッサージを行う店として定着した。

「デリヘル」の語源

上記のファッションヘルスが流行した後、店舗を構える店は数少なくなり、現在では「デリバリーヘルス」というものが多く存在する。いわゆる「デリヘル」である。
客のいる自宅やホテルなどに風俗嬢を派遣し性的サービスを行う業態だ。

「デリバリーヘルス」という名称自体は1998年、当該業種が届出対象にされた際に、株式会社クリエイターズカンパニーコネクションが発案した和製英語である。
ヘルスという単語同様、『デリ』と聞くだけでなんだが卑猥なイメージになるのは日本の特性であろう。

また「ホテトル(ホテルトルコ)」という名称も存在し、ラブホテルなどに女性を派遣し性サービスを行わせる性風俗業態の一つである。
「トルコ風呂」という名称は現在「ソープランド」となったが、ホテトルの名称は生き残っているという。

ちなみに、上記と同じくホテルへ派遣するのを「ホテヘル」とも呼ばれ、同様にマンションを利用したヘルスを「マンヘル」とも言う。

「イメクラ」の語源

基本的なサービスはファッションヘルスと同様だが、男性客の希望に基づいて女性従業員がコスチュームを着る「イメージクラブ(イメクラ)」というものが存在するのはご存知だろうか。
女子高生の制服を着せ学生プレイをしたり、婦警に逮捕されてどうのこうのとか、女教師に生活指導を受けるとか、日常ではあり得ないシチュエーションを体験したい人向けのサービスである。
できたのはバブル崩壊後、1990年代初頭といわれる。

「Image」と「club」がつながった和製英語なのは明白だが、どこから発信された名称なのかは確定しなかった。
この名称がつくまでは会員制の「夜這いクラブ」という業態でアングラに活動しており、この頃は夜這いプレー後に客がマスターベーションするといったサービス内容であったという。

「ピンサロ」の語源

ヘルスとは打って変わり、「ピンクサロン(ピンサロ)」というものが存在する。
女性店員がフェラチオを主とした性的なサービスで接客する風俗店だ。

発祥は1960年とされており、「ピンクキャバレー」「ネグリジェサロン」などと呼ばれるおさわり専門の業態に口での抜き(フェラチオ)サービスを取り入れて現在のピンクサロンという名称と形が完成した。

ピンサロはヘルスと異なり個室が設けられていないため、同じ空間にある程度の間仕切りを伴ったブースでサービスが行われる。
キスを中心としたスキンシップ後、ウェットティッシュ等で客の陰部が清拭され、手コキまたはフェラチオを基本としてサービスが提供される。

ピンサロが誕生した当時、「ピンクチラシ」など性的なもの=ピンク○○と表現することが多かった時代なのだろう。
今ではあまり聞かない表現であるが、そういったサービスのことを色で表すというのは逆に新鮮な感覚だと感じる。

女性向け風俗の名称

『ソープランド』の記事を書いた際にも思わず唸ったが、異性愛者男性向けの性的サービスを行う業態は実に様々存在し、どれも実に羨ましいと感じる。
もちろん、病気などは自己責任となるが、金があれば楽しめる大人のテーマパークそのものだ。

なので、女性向け風俗の業態名称も少しだけだが最後に紹介したいと思う。

出張ホスト

女性客を対象に男性が行うヘルスを指すこともあるが、食事やデート気分などのみを楽しませるサービスでもある。
「彼氏は欲しくないが、一緒に遊べる男友だちは欲しい……」
「Hは望んでないが、寂しいので男性に癒やされたい……」という際に遊べるという。
サービス自体は『レンタル彼氏』的なものとさほど変わらないようだが、えちえちサービスがあるかないかの微妙なラインなのかと推測する。

うーん。いきなり派遣された男性が自宅やホテルに現れるのはとても抵抗があるが、ある程度遊び慣れた淑女ならば自分が足を運ばなくて良いぶん、気楽なのかもしれない。

逆ソープ

やっぱりラピュタはあったんだ……と目を大きくするパズーのようなリアクションを取ってしまいそうだが、逆ソープランドは存在したという。
「逆ソープ」とはまさに女性がお店にきて、男性とセックスして帰るという風俗の事である。「ホストソープ」とも呼ばれていたそうだ。

2007年頃を最後に次々と潰れていったとの情報があるが、少し考えれば男性従業員が何度射精せなアカンねんということで無理があることがわかる。
また女性は陰部をローションなどで濡らすことでごまかしが効くが、男性は勃起せねばならないため、性的に興奮しているかどうかが一目瞭然である。
男性キャストが好まない女性客が来た際にげんなりしているとすぐにわかってしまうのもこの形態が上手くいかなかった理由として明確だ。

チンパブ

男性用の風俗店として、「おっパブ」というものがある。
おっぱいをあらわにした女性従業員を楽しむプレイ店だが、こちらは真逆で女性が男性の性器(ちんちん)を楽しむものである。
おさわり系ホストクラブの一種であり、一名のホストを指名してドリンクを注文し、そのホストのペニスを触ったり舐めたりして楽しむという。
また「ペニス撮影会」「オナニー鑑賞会」、ドリンクをホストのペニスで混ぜる「ペニスマドラー」というサービスなども存在する。

しかし、先ほどの逆ソープと同じく男性従業員側が数時間の勤務時間に耐えられるだけの勃起力が必要であり、射精を伴うこともあるため射精後の回復力などが必要になる。
かなり過酷仕事のように感じられるので、その頑張ってくれている分、女性客の喜びも大きいのだろう……。
ストリップタイムなどが存在する店舗もあるらしく、これは少しだけ……興味がある。(酔った勢いで女友達と山賊のようなノリで行ってみたい)

他にも、「性感マッサージ」や「レズビアン風俗」など多様に女性向けの性的サービス店が存在する。アングラなため表向きには出てこないものもあるのであろう。
軽い感覚でそういったサービスにノリでいけるようになるには、まだまだ人生経験が必要だ。

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西青子(すーぱーあお子)

MC・ナレーター。 あやまんJAPANユースメンバー。 Podcastラジオ『変態淑女のお茶会』パーソナリティ。 本業はグラフィックデザイナー。 キラキラ女子のふりをしたオタク。 深夜...

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