冴えない男性が妖艶な美女の色仕掛けに鼻の下を伸ばしてホイホイとついて行き、部屋に入っていざコトに及ぼうとしたら…奥からコワモテのお兄さんがバーン!と現れて「ワシの女に何しとんじゃボケェ!!」と脅されて身ぐるみ剥がされ…

なんてシーンは誰しもテレビや映画で見た事があるのではないでしょうか?そうです。典型的な「美人局(つつもたせ)」のパターンですが、ニュースや新聞等でも事件として取り沙汰される「強請り(ゆすり)」の手口として広く知られています。

それにしても「美人」と「局」で「つつもたせ」とはこれ如何に?その語源や歴史、現代の「美人局事情」について、徹底的に調査してみました!

「美人局」ってどういう意味?いつから存在してるの?

今更ですが、「男女が共謀して被害者となる男性が女と肉体関係を結ぶまたは結ぼうとした時に男が現れ『自分の妻(または恋人)に手を出した』などと言い掛かりをつけて金銭を要求する」という詐欺や恐喝にあたる行為を「美人局」といいます。

美人局とは、古代中国の文献である「武林旧事」に登場する「娼婦が少年に近づき誘惑したところで男が登場し、娼婦を自分の妻だと噓をつきながら金品を要求する」という犯罪行為を指すもので現在とそれほど意味が変わらないという説があり、日本でも鎌倉時代から武士を失脚させるための罠として利用されていたそうです。(当時の日本では不倫は重罪にあたり、家禄の剝奪や島流しなどの重い懲罰が与えられていました。)近年ではマッチングアプリの普及などにより増加傾向にあり、その主犯格が10代の少年少女であったり、追い詰められた被害者が死亡するなどという痛ましい事件が起きている事も問題視されています。

「美人局」を「つつもたせ」と読むのはどうして?その語源を調べてみました!

それでは、なぜ「美人局」と書いて「つつもたせ」と読むのか?その起源には諸説あります。まず一つ目は、「筒持たせ」という博打用語が転じたという説。「筒」とはサイコロを使った博打の際に使う筒の事で、その筒に細工をしてイカサマする行為を「筒持たせ」と呼んでいました。女性が男性を誘惑して金銭を恐喝する行為もインチキや詐欺をするという共通点からそう呼ばれるようになり、そこに「美人局」という当て字がついたそうです。こちらは調べると多くの文献が出てくる事から、広く知られているものと思われます。

そしてもう一つは「筒」とは男性器や女性器の隠語という説もあるそうですが、調べても有力な情報が少ないため単なる俗説にすぎないようです。

被害者は男性だけじゃない!女性を狙う卑劣な手口

ここまで読んで「美人局って、結局のところ男性が被害に遭うんでしょ…?加害者になるはずもないんだから女性にはあまり関係なくない?」と思った方も多いと思います。

ところが、男性に比べたら少数ではありますが女性が被害者に遭うという事例もあるので他人事とは言い切れないかもしれません。その手口としては、既婚男性が独身で彼女もいないと偽り独身女性に接近して肉体関係を結んだところで妻を名乗る人物から高額な慰謝料を請求されたり、売春している女性に対して「家族や会社にバラす」と脅して何度も呼び出してはその度に金銭を要求したり、不倫や浮気目的の女性に「彼氏や旦那に知られたくなければ金を払え」と恐喝するという何とも心が痛くなるようなものですが、読者の皆様にはご縁のない話である事を願います。

筆者も「超タイプのイケメンから熱烈なアプローチの末にベッドインしたら妻を名乗る女性に高額な慰謝料を請求される」という妄想を少しだけしてみましたが、どこからショックを受けていいのかわからない程に心がズタズタに傷ついたので本当にお勧めできません。ちなみに、美人局の男女逆バージョンの名前を勝手に考えてみましたが「美男局」「イケメン局」「色男局」どれもしっくり来ませんでした…。

美人局とは無縁な人生を!加害者にも被害者にもならない為に大切なこと

今回は「美人局」について調べてみましたが、いかがでしたか?
目の前に差し出されたエロい誘惑に負けてしまうのは、いつの時代も変わらない。人間の本質なのでしょうか?
エロい事だって大切ですが、命もお金も心も大切なのは大前提!自尊心だって失ってはいけないのは全人類共通です。どうかそこに付け込んだり付け込まれたり…なんて事がありませんようにと願って止まない筆者です。魅惑的な出来事にはつい心が躍ってしまいますが、警戒心を持つことも忘れないでくださいね。

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久瀬川つばき

数々の修羅場を経て、現在は真面目の皮を被ったむっつりスケベなベテランOL。 持ち前の好奇心で「何かエロ面白い事はないかな〜?」と常にアンテナを張り巡らせています!

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