【エロ用語講座】「ディルド」の語源は?コケシとの意外な関係性
ごきげんよう。青子(あお子)です!
私も長らくお世話になっていた……自身のマンコと会話するための大切なアイテム。
そう、”ディルド”。
いいや、マンコだけじゃない。後ろの穴でもお世話になった。感慨深い。
人生の半分以上は一緒に過ごしたそれ……今回は感謝を込めて紐解いていこうと思う。
その名を誰が言い出したのか
ディルド。その名は海外から来たものだとなんとなくおわかりかと思う。
英語表記は「Dildo」である。
語源は諸説あると長らく言われており、ラテン語の「楽しませるもの」という言葉が元となっている説などがあった。
しかし以前に広まった他の理論には「ディルド」というのは船のオールを所定の位置に固定するために使用される男根形のペグを指しており、それはボートの側面の穴に挿入されることから来ているなんて説もある。形も今のおもちゃのディルドと似ていたという。
が、今をもってディルドの語源はハッキリとしない。
16世紀に活躍した作家、トーマス・ナッシュの作品にはすでに「ディルド」が猥雑な事情を記したものと一緒に登場しており、その歴史はかなり古いものと推定される。
わたし達と”ディルド”の歴史
これまで何らかの形のディルドは歴史の中で広く存在してきた。
3万年前の後期旧石器時代の遺物には、性的な目的で使用されたと推測されるアイテムも発見されている。最初のディルドは、石、タール、木、骨、象牙、石灰岩、歯などで制作された。
この世で最も古い例として、ドイツのウルム近くのホーレフェルス洞窟で発見された20センチメートルのシルト岩の男根がディルドとして使用された可能性があると言う。
また紀元前3000年頃の古代エジプトの絵画には様々な方法で使用されているディルドが描かれ、中世には「広東鼠径部」と呼ばれる植物をお湯に浸して拡大・硬化させ、女性が使用できるようにしている記録があるのだ。
こと日本では”張り型(はりかた・はりがた)”と呼ばれ、記録に残る日本最古の張り型は、飛鳥時代に遣唐使が持ち帰った青銅製の物が大和朝廷への献上品に含まれていたという記述があると言う。おエライさんのオナニー用だったのだろうか。
江戸時代に入ると木や陶器製の張り形が販売され一般にも使われ始めた。大奥など男性禁制の場において奥女中が性的満足を得るために使用する例も見られる。
様々な時代で、その男性器に模した長くて太いものは女性のみならず男性の心の穴も埋めてきたのだろう。
こけしとの深い関係
「ディルド」は”こけし”と呼ばれることがあるのは皆さんご存知かと思う。
ただただ似ているだけ、でそう言ったあだ名がついたのだろうと私は思っていたのだが、実はこれには深い関係があった。
疑似男性器であるそれを様々な理由で男女ともども楽しんでいた時代から、明治に入ると近代化を理由に取り締まり対象となり、多くの性具が没収され処分された。
それでもひっそりとそれらを楽しむ人々は一定数存在したが、終戦を迎えた1948年の薬事法改正からついに厚生大臣の認可が必要なアイテムへと昇格してしまったのだ。
そこで頭を抱えた業者は、そのディルドに顔を彫り込んで「こけし」もしくは「人形」として販売を行なうこととなった。
太くて長〜い、ナニかを模した人形。張り型?違いますよ。こけしですよ。こけし。頭の先になぜ線が入っているかって?髪型ですよ。こういうデザインなんです。……え?この不自然に尖った部分は陰核を刺激するのではないかって?まさか。持ちやすいでしょう、この出っ張り。アイディアですよ。我々職人は頭を使わなきゃね。じゃ、お疲れッス。
現代では震える「振動こけし」と名打っているものもあるが、むろんこれも人形だ。いかにコードがついていて電池が入っていようが、これは震える人形なのだ。
マンコがその味を覚えている
私は今まで3〜4本ディルドを購入した記憶がある。その中で震えるものは1つだけだったが、結局それしか使わず、残りは捨てた。(中が震えるからというよりクリ刺激ができるからである)
今はもう自分で穴をどうこうすることは無くなったが、これを書いているうちにマンコがディルドの口になってきた。
今はどんなすごいディルド……もとい張り型があるのか。
こけしだのと無理がある嘘をつきながら消滅から守ってきた文化。日本の張り型職人たちはどんな進化を遂げているのか。
この下用語の語源を調べるテーマのネタが尽きたら、次は張り型レビューでも始めてみようかしら。
西青子(すーぱーあお子)
MC・ナレーター。 あやまんJAPANユースメンバー。 Podcastラジオ『変態淑女のお茶会』パーソナリティ。 本業はグラフィックデザイナー。 キラキラ女子のふりをしたオタク。 深夜...
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