【連続官能小説 第5話】イケメン芸術家との情事♡~私だけのあなたと妄想脳イキおSEX~
いつも通りの金曜日の朝。
眩しいほどに太陽の光が明るい教室で、絵画教室のための長机や椅子のセットをしていると、事務員のお姉さんに声をかけられる。
「永原先生おはよう!聞いた?今日、ZENさんが来る日だって!」
「おはようございます。あぁ、それでなんだか朝から皆ザワついてたのかぁ」
私が勤める『アート・アンド・ミュージック・アカデミー』では、月に一回「特別講師」が来ることになっている。
テレビで活躍する俳優から、世界を飛び回るアーティストまで、色んな著名人がゲスト講師として、抽選で選ばれた生徒に授業をしてくれる特別な機会だ。
「ZENさん、うちで授業するのは今回で5回目だって。挨拶だけでもしてみたいなぁ〜」
うっとりとした目で語る事務員のお姉さんに、実は私は何回も話したことあります…とは言えず、そうですねぇと当たり障りのない返事をする。
そう。初めてZENさんが教室に来たその日に、たまたま学校長と居合わせ、そのまま私が校内を案内することになり、すっかり話が弾んだのだ。
「今日は下の階でレッスンするみたいですよ。さっき人だかりが出来てましたぁ」
「そうなんだ、私も後で覗いてみようかな」
「目が合ったらいいですね〜♡」
まるでアイドルのライブの前のようにはしゃぐ事務員さんに曖昧に笑いかけ、自分のレッスンの準備に戻る。
…ZENさんと会うのは、3ヶ月ぶりくらいかな…。
気づくと、私の足は下の階へ向かうエレベーターへと向かっていた。
校内で一番大きい教室の前まで行くと、既に教室のドアや窓に「立ち入り・観覧禁止」の貼り紙が貼られており、周りには誰もいなくなっていた。
迷いつつも、少し教室のドアを開けて、中の様子を覗き見る。
タンッ、タンッと響く床の音。まるで楽器を叩いているような軽やかな靴音。
音楽も何も流れていない、ただ静かな鏡張りのダンスフロアの真ん中で、まるで重力を失ったかのように跳ぶ一人の男性。
全身にしなやかについた筋肉に滲む汗が、窓からの日差しでキラキラと輝いていて、それすらも彼の華美なバレエの舞台衣装のように見えてしまう。
ボーッとその姿に見入っていると、その瞬間、明るい声が教室に響いた。
「蘭子ちゃん!おはよう、久しぶりじゃん!」
私の視線に気づいたのか、ピルエットをくるりと回り終えたと同時に、ZENさんが爽やかな笑顔で声をかけてくれる。
「お久しぶりです!お元気でしたか」
「元気だよ。相変わらず海外遠征続きで、ちょっと疲れてるけどね」
苦笑しつつ、タオルで汗を拭きながら目の前まで歩いてきてくれるその姿は、まさにカリスマスターそのもの。
美しい銀髪に染められた艷やかな髪の毛はオールバックにきっちりと整えられていて、ダンサーにも見えるし、アイドル顔負けのイケメンミュージシャンのようにも見える。
テレビや雑誌で舞台化粧をした彼の姿はよく見ているが、スッピンでもその睫毛は人形のように長く、女優のように肌はピカピカで、ずっと見ていられる「完璧な美しさ」だ。
「蘭子ちゃんに会えるかなぁって朝から思ってたんだよ」
ハーフのような中性的で美しい顔立ちに満面の笑みを浮かべ、サラリとそんなことを言われ、思わず頬が熱くなるのを感じる。
「…よ、良かったです。教室覗きに来てみて。私もお会いしたかったし…」
「そんな堅苦しい話し方しないでよ。ほぼ同い年だし。あ、今日こそ連絡先交換しとこうよ。今度飲みに行こ」
「え!いいんですか?はい、ぜひ…!」
「決まり。じゃ、この名刺の裏に俺のLINE書いてあるから。連絡して?」
「わかりました!じゃ、また…」
笑顔のまま背を向けたZENさんのタンクトップから覗く背中の筋肉に、思わずゴクリと唾を飲む。
アイドルやファッションモデルのような見た目なのに、体はしっかりとした「男のダンサー」だと改めて気付かされる。
久々の再会に胸を高鳴らせながら、私も自分の教室へと戻った。
その日の夜。
昼休みのうちにZENさんのLINEに連絡をしてみた私は、帰宅後ソファに横になりながら、ZENさんとの通話を楽しんでいた。
『急に電話かかってくるから、ビックリしました』
『明日朝早いからホテルでさっさと寝ないといけないんだけど、暇でさ〜。今、家だよね?』
『はい!ソファでお酒飲んでます』
『俺も今、ベッドで酒飲んでる。蘭子ちゃん家に行けばよかったな』
『うちみたいな狭いマンション、恥ずかしくてZENさんを招待できませんよ』
『狭さなんかどうでもいいよ。蘭子ちゃんがそこにいるなら。…ね、今何着てるの?』
突然の質問に、思わずソファから背を起こして座り直す。
『えっと…Tシャツに、ショートパンツ…です』
嘘つくべきだったか?と思いつつも、情けないほどに着古した普段着を見ながら正直に答える。
『へー。何色のTシャツ?』
『白…ですけど…』
『蘭子ちゃん、肌の色が白いから、白Tシャツ似合いそうだね。白くて柔らかそうでさ…細いのに、フワフワで杏仁豆腐みたい』
『そ、そんなことないですよ…』
『きっと胸も…白くてキレイなんだろうね。柔らかくて、スベスベで』
『…え…』
『今日、Vネックの黒いシャツ着てたでしょ。あれ、色っぽくて、蘭子ちゃん結構胸あるんだなぁって、つい見ちゃった』
耳元で聞こえるZENさんの声に少し熱がこもるのが、スマホ越しでも分かる。
『下着はどんな着てるんだろ、あのサラサラの髪の毛の下のうなじは、どうなってんだろって。考えちゃった』
どんどん色気の混じるZENさんの低い声に、スマホを持つ手が小さく震えそうになる。
『…今は…下着は…着てない…です』
なぜ、そう言ってしまったのかは分からない。
しかし、電話の先で、ホテルのベッドに座っているZENさんが、私の声を聞きながら、私のカラダを想像してくれていると思うと、嬉しさと、恥ずかしさと、そしてこみ上げる興奮が止まらなかった。
『それなら…俺がTシャツの下から手を入れたら、すぐ触れちゃうね…?蘭子ちゃんの綺麗なおっぱいに…』
『う…ん』
『マシュマロみたいに柔らかくて…きっと…乳首を舐めたら、すごく甘いんだろうね…』
『…ぁ…』
『両方を胸を俺の手で優しく揉みながら、いっぱいキスもしたい…』
自然と自分の乳房に伸びた手を、Tシャツの下から潜り込ませ、ゆっくりと揉み上げる。
『どう…?蘭子ちゃんの乳首、硬くなってる…?』
『なって…ます』
『ふ、可愛い…おっぱいがビシャビシャになるまで…全部舐めたい…乳首を舌で小さくペロッと刺激したら、蘭子ちゃんどんな顔するかな…』
『恥ずかし…い』
『おっぱいを触りながら…蘭子ちゃんの耳と…首筋も舐めたい…』
『んっ…』
『俺のも…硬くなってきた…蘭子ちゃんに、触られてるみたい』
『私も…ZENさんの…舐めたい…』
『…っそんなこと言われたら、もっと硬くなるよ…ねぇ、蘭子ちゃん、ショートパンツ脱いで…?』
ZENさんに言われるがまま、ショートパンツを膝までズラす。既に綿のショーツが湿っていることに気づく。
『そのまま…下着の中に指入れて、割れ目をなぞってみて…?俺に触られてると思って』
ZENさんのあの綺麗な睫毛、形の整った唇、細身なのにガッチリとした腕や脚を思い出しながら、下着の間から秘部をそっと指でなぞると、体に電流が走るように快感が押し寄せる。
『ぁ…はぁ…ん』
『はっ…その声だけで…イキそうだよ…。蘭子ちゃんのアソコ…熱くて…濡れてて…俺の指を全部、吸い込んじゃいそうだね…」
『ZENさんのも…硬くて…おっき…』
『いっぱい濡れてるから…俺が舐めてあげないと、ソファ汚れちゃうね…?』
『あ…っん…』
『ん…蘭子ちゃんのクリトリスを俺の舌で転がしてあげる…』
『ZENさ…あぁん…気持ちい…』
ZENさんも、自分を弄る手の動きが早まっているのが、スマホ越しの衣擦れの音で分かる。
ハァハァと息が荒くなっているのが耳元で聞こえ、私の興奮と快感をさらに高めていく。
『蘭子ちゃん、指は入れたまま、四つん這いになって』
『え…』
『俺が下にいると思って…指は入れたまま、ゆっくり動いて…?』
言われたとおり、私はグショグショに濡れた秘部に指をくっぽりと飲み込ませたまま、ソファに四つん這いになる。

イラスト:竹あき嬢
『俺にまたがって…挿れるんだよ…ゆっくり…』
息の荒いZENさんのくぐもった声を聞くと、彼の美しい顔が、汗ばみながら眉間にシワを寄せて色っぽく歪む様が、リアルに脳内に見えてくる。
『ゆっくり腰を動かして…もっと声聞かせて…?』
お互いの衣擦れの音、溢れる蜜の卑猥なピチャピチャとした音、息遣い、全てが合わさり、今本当にZENさんの引き締まった彫刻のような体に自分が跨っていて、ZENさんの汗ばんだ手でがっしりと腰を掴まれているような感覚になる。
『あっあぁっ…はぁん、ぁ…ん」
最も刺激と快感を感じるスポットに指を当てがいながら、夢中で腰を動かす、
『はぁっ…俺もっ…イキそ…』
『ZENさ、あぁんっ…一緒にっ…』
『んっ…ぐ…蘭子ちゃんっ…』
『あ、あぁ、はぁ…ん』
絶頂に達した私は、スマホを耳に当てたまま、1分程快感の波がおさまるのをハァ、ハァ、と肩を上下させながら待つ。
全身が高揚し、火照った下半身は、まだ小刻みに少し震えている。
『…ハァ…蘭子ちゃん…可愛かった…』
同じように快感の波がおさまったのか、低くかすれたZENさんの声が耳に響く。
『これでよく眠れそうだよ。ありがと。』
『いえ…あの、その…』
『蘭子ちゃん』
『は、はい』
『初めて会った日からずっとしたいと思ってた。またヤろうね。』
『…は、はい…』
『おやすみ』
通話が切れ、私の体温のせいなのか、かなり熱くなったスマホをゆっくりとテーブルに置く。
あの、あのZENさんと、凄いことしちゃった…
またしようね…って…言ってたな…
たった5分前のことなのに、既に夢を見ていたかのような気分で、私は呆然としたままソファにバタッと倒れ込むのであったーー。
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