新宿のゲイタウンで二丁目流行語大賞2025決定!
年末の風物詩のひとつ〈流行語大賞〉。
『2025新語・流行語大賞』では、高市早苗首相の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」が大賞に輝き、一部世間に物議を醸しましたが、日本を代表とするゲイタウン新宿二丁目でも、ゲイシーン一般や、LGBT関連、ゲイツイッター(現・X)界隈などで、その年に起こった事件、話題になった事柄などを対象とした独自の流行語大賞が、毎年開催されています。
2015年に発足し本年11回目を迎えるという、その名も『二丁目流行語大賞2025』。今回は、その発表イベントにお邪魔してまいりました。
開催されたのは2025年12月6日、会場は新宿二丁目のゲイ・ミックスバー「A Day In The Life」。
今年の登壇者は、このイベント主催者でありネットウォッチャーの太陽さん、人気Podcast『140字以上のゲイ』でゲイ文化を発信しているnakamuraさん、LGBT評論家のじゅんこさん、ドラァグクイーンディーヴァユニット・八方不美人のメンバーで、最近はソロでも活躍中のちあきホイみさんの4名。
本来はもうお一方、芸能の世界での紆余曲折を経て現在は『週刊女性』の記者として活躍している田中斗希さんも登壇予定だったのですが、体調不良ということで残念ながら来場できず。惜しくも質問状での参加となりました。

毎年、500項目前後の話題があるそうですが、今回ノミネートされた30のキーワードのうち、事前に大賞候補として選出されたのは「有名人の犯罪とアウティング」「メロい(メロつく)/エロがる」「男が産めるのうんこだけ!」「ゲイネットメディアと発展場の縮小」の4つ。
イベントが終了する30分前までX上での投票を呼びかけ、接戦の場合は会場の登壇者および参加者たちの投票で大賞を決めるというルールで、それまでの間は、たっぷり3時間、二丁目界隈を騒がせた一年間の出来事を総ざらいしていく流れで進行していきます。


「全国ナンバーワンゲイモデルを自称した男性が炎上」「60分7万円のゲイマッサージが誕生」「WhiteJAMシロセさん『禁断のBL』プロモーションビデオで活動家からLGBT踏み絵を迫られる」など、二丁目界隈以外ではほぼ知られていないというか、むしろ二丁目に出入りしていても、知らなくて当然のニッチなニュースや、2025年に大幅な刷新が図られた『東京レインボープライド(TRP)』改め『東京プライド(TP)』の本年の状況と、全国各地のプライドパレードの現状や課題、同性婚訴訟の動きなど、硬軟織り交ぜたトークに観客たちは頷いたり失笑したりと、和やかな雰囲気でイベントが進行していきました。
メロい(メロつく)/エロがる
そんな中、いよいよ大賞候補の「メロい(メロつく)/エロがる」が登場。好事家の間でしか知られていなかった「メロい」が一般のゲイの中でも大きく浸透するきっかけとなったのは、2025年1月に某動画配信者の男性がSNSにアップした自身の写真が「メロい!」としてバズったことだそう。
「以前に流行っていた『シコい』に比べて、『メロい』は、胸キュンというか、上品ゆえに使いやすい」とちあきホイみさんがコメントを述べたところ、「これまではシモのことしか考えてこなかったゲイなのに、最近は恋愛色が強くなりつつあり、カップル志向も強まったことと、関係しているのでは」との会場参加者からの指摘も…。
その派生であり、これまた最近、若者たちの間でよく使われている「エロがる」との使い分けについて、熱心に討論がなされていました。
有名人の犯罪とアウティング
お次のトピックスは「有名人の犯罪とアウティング」。
某歌手が東京都内の公衆浴場で欲情して性的暴行を加えた事件については、「スポーツ紙の報道が正しいとしたら、いきなりフェラはありえない。ハッテン場でも、ちょっと軽く触って相手の様子を確認してから始めるというプロセスがある」「そもそも現場は、ハッテン銭湯として知られたところでもないのに、なぜイケると思ったのかも不思議」と、ごく常識的な意見が飛び交うとともに、「結局は不起訴になったのだから復活して欲しい」とのラブコールの声もあがっておりました。
また、トピックスとして取り上げられたもうひとつの犯罪案件は、某人気アイドルグループに所属する男性が新宿二丁目の雑居ビルの入り口付近で下半身を露出させた事件。
これについては、男性がどこの店で何をしていたかについて、二丁目内でも様々な説が囁かれていたそうです。
しかし、田中斗希さんから届いた見解が読み上げられると一同、なるほどと納得。
詳細は書けませんが、筆者自身もモヤモヤが晴れてスッキリしました。
男が産めるのうんこだけ!
もっともインパクトのあるワードといってもいいのが「男が産めるのうんこだけ!」。
3月8日に制定されている『国際女性デー』にちなみ、新宿で行われた市民団体主催の集会にて、ラップ調のシュプレヒコールで参加者の女性たちが主張を行った際、「男は黙れ」「男が産めるのうんこだけ」と過激なフレーズが出現したというもの。
拡散された動画には、社民党の党首・福島瑞穂氏も参加しているように見え、物議を醸しました。
じゅんこさんが「フェミニストがやらかして自爆した事件だけど、これで思い出されるのが、杉田水脈さんの『LGBTには生産性がない』。
あの時はすごく叩かれたけど、実は『うんこだけ』も言ってる内容は、同じなんですよね」と見解を示すも、総じて登壇者の熱量は低く、言葉のインパクトの割にはあまり参加者の人々の心には響かなかったようです。
ゲイネットメディアと発展場の縮小
最後に登場したのが「ゲイネットメディアと発展場の縮小」。
今年はネットメディアに大きな動きがあったそうで、まずは8月1日に世界中のゲイサイトを検索できる『シンドバッド・ブックマークス』が25年の歴史に幕を閉じ、9月には『レインボーネットジャパン』の掲示板が『爆サイ』に移管、統合することを発表。
ローカルな地域情報や店舗情報の口コミなどを得意としたいにしえの掲示板が、その役目を終えることとなったそうです。
太陽さんいわく「ネット上のゲイ同士のコミュニケーションの場が、アプリやSNSにとって代わられたことが、象徴的な出来事として可視化され始めたのが2025年です」と分析する一方で、やはりネットに詳しいnakamuraさんいわく「それでも『爆サイ』はずっと勢いがあるんですよね。『5ちゃんねる』よりもさらに民度が低くて、わたし大好きなんです」とオールドメディアならではのゲスさを評価する一面も。
一方、発展場もまたその数を減らしつつあり、有料発展場の有名店『品川JUNCTION』が閉店。
最終日には、最後の時間を楽しむ人々の順番待ちによる長蛇の列が作られたとともに、「最高の出会いの場をありがとうございました。思い出はいつも心とケツの中に ウケ一同」というメッセージ付きの花が常連客から送られるなど、惜しまれつつも有終の美を飾ったそうです。
この話題から「以前、某有料発展場に入店を3回も拒否されたことがある」という、ちあきホイみさんの恨み混じりの告白が始まり、年末らしくしんみりムードになったところで、ついに決戦の結果が。
【拡散RT・投票希望】二丁目流行語大賞2025大賞決定投票
1. 有名人の犯罪とアウティング
2. メロい(メロつく)/エロがる
3. 男が産めるのうんこだけ!
4. ゲイネットメディアと発展場の縮小以上の候補より投票で大賞を決めます。下記より投票ください。(項目の概要は次のポストをご覧ください)
— 二丁目流行語大賞 (@K6BmutisclQbdlk) November 30, 2025
上位2件に有意な差がなかったため、ルールに従い会場参加者の決選投票で決定することとなり、ネット投票との逆転を経て、「メロい(メロつく)/エロがる」が2025年の二丁目流行語大賞に輝くというメロい結果に。
ゲイカルチャーへの知見が爆上がりした一晩でした。
来年はどんなトピックスが二丁目を騒がせるのでしょうか。


