不倫遊戯vol.7 不倫恋愛の良いところ
私はお互いがお互いについての将来を考えない恋愛が1番好き。 独身の頃、大好きな男性と結婚を夢見てお付き合いをしました。でも私、相手に夢中になれば夢中になるほど、何だか上手くいかなくなるんですよね。束縛してしまうというか。不安になるから連絡は毎日欲しいだとか、ちょっとした事で私からワガママ言ってみたりだとか。...
私はお互いがお互いについての将来を考えない恋愛が1番好き。 独身の頃、大好きな男性と結婚を夢見てお付き合いをしました。でも私、相手に夢中になれば夢中になるほど、何だか上手くいかなくなるんですよね。束縛してしまうというか。不安になるから連絡は毎日欲しいだとか、ちょっとした事で私からワガママ言ってみたりだとか。...
この世に生を受け、そしてあやまん監督として夜な夜な酒を浴びるように飲み始めてから20年。 私は、知っている。 「今日という日を心地よく過ごせるか否か」の勝敗は、ベッドで体を起こした瞬間に決まるのだ。 小さく息を吐き、枕にズッシリと埋まった後頭部を、ゆっくりと持ち上げる。 …勝利だ。 頭痛が一切ない。 足元に...
「傘、忘れちゃったなぁ」 今にも降り出しそうな、どんよりとした曇り空の夕方。 私は全てのレッスンを終え、ミュージック&アート教室の玄関を出ようとしていた。 湿っぽい風が吹き、雨が降る前の独特な匂いが街を包み込んでいる。 溜め息をつきながら天気予報を見ようとスマホを見ると、元カレからのLINEが何件か入ってい...
いつも通りの金曜日の朝。 眩しいほどに太陽の光が明るい教室で、絵画教室のための長机や椅子のセットをしていると、事務員のお姉さんに声をかけられる。 「永原先生おはよう!聞いた?今日、ZENさんが来る日だって!」 「おはようございます。あぁ、それでなんだか朝から皆ザワついてたのかぁ」 私が勤める『アート・アンド...
「らんこ先生、さようならー!」 「はーい。気をつけて帰ってねー!」 晴れ渡る秋晴れの水曜日。 今日も『ミュージック&アート・アカデミー』は多くの生徒で賑わっている。 私、永原蘭子が担当する水彩画教室も、6歳から82歳までの幅広い生徒が、ワイワイと今日仕上げた作品を嬉しそうに鞄に入れ、帰宅準備をしている。 「...
サーッという雨の音と交じり合う繊細なピアノの旋律。 窓ガラスにポタポタと滴る雨粒が、まるで美しい模様の様にすら見えるのは、彼のピアノの音色のせいなのか、もしくは彼の演奏する姿そのものが、絵画のようだからなのか—― 水曜日の朝。 予報通りの雨が降りしきる中、いつものように勤め先の『ミュージック&アート・アカデ...
水曜日の朝。 勤め先である「ミュージック&アート・アカデミー」の、すっかり見慣れた教室の窓際に座り、本日二杯目のコーヒーを飲む。 昨夜は、付き合って5年になる遠距離恋愛中の彼氏と電話越しにちょっとした喧嘩をしてしまい、その後ヤケ酒をしてしまった。 二日酔いの頭を濃いブラックコーヒーで落ち着かせていると、教室...
<第1話> 「ハァッ…蘭子っ…蘭子の中…アツくて気持ちいいよっ…」 「上野さんっ…!あたしも…気持ちいい…」 ギシギシと音を立てるベッド。 握りしめたシーツ。首元にかかる、彼の前髪と熱い吐息。 熱い舌が私の唇の中の全てを絡め取るようにねじこまれ、頭がクラクラする。 ピリリリリリリ…ピリリリリリリ… 突然鳴り...