トークイベント『性職者たちの夜 年下彼との恋愛戦略会議』を見に行ってきた
2025年10月17日、高円寺Pundit’にて、女のプロが本気で現代に生きる女ための性を考えるイベント『性職者たちの夜 vol.2』が開催されました。お送りするは、産婦人科専門医である「あっこ先生」こと宮本亜希子さんと、女性AV監督の鈴木リズさんです。

今回のテーマは「年下彼との恋愛戦略会議」とのことで、客席にも【年下彼を持つアネゴ姫】や【年下彼を捜索中のアネゴ姫】が勢ぞろい。あっこ先生とリズさん曰く、年下彼氏がいたり、年下彼を捜索中の女性のことを【アネゴ姫】と呼ぶそうですよ。さらに会場には、スウェーデン発のラグジュアリープレジャーブランド『LELO』のグッズのブースもありました。女性が素直に本音を曝け出せる場であることがありありと伝わってきましたよ。

さてさて。イベントはもう、それはそれは盛り上がりました。あっこ先生とリズさんの純然たる年下男子愛とその攻略法に舌を巻き(ちなみに、このイベントにおける年下男子の定義は5歳差からとのこと)、付き合い方やセックスの楽しみ方まで、とことん“年下男子”について考えさせられた120分。

「弱さを見せることを畏れるな!」
「自分で自分を『おばちゃん』と言ってはいけない」
「嫌な感じのしない下ネタは有効。年上女子は春画の話をしろ!」
「お金出したりフェラばっかりしなくていい!」
「自分からgiveばかりの関係では上手くいかない!」
などなど……。もはや格言として飾っておきたいくらいの名フレーズが炸裂!しかも、凄まじく実用的なんですよね。マジでこの日に語られたことをすべて実行したら、絶対に年下男子を落とせると確信できるほど。ねえねえ、このテーマで2人の対談本出しません?!私、ライティングやるんで!!

その中で、個人的にググッと心臓にきたことが1つあります。年下男子とのセックス談義でのこと。「20代男と40代女の性のピークは近い」としたうえで「(40代になると)子孫を残す考えがなくなってくるので、快楽に没頭できる」という凄い言葉が発されたんですよ!これ、私は目からウロコどころか魚ごと落としそうになりました。よくよく考えたら、そうだよねぇ。私もう、妊娠出産云々のことなんて、考えなくてもいいんだよねぇ。
というのも、実は私は46歳にしてほぼ閉経しているんですよね。正しくはエストロゲンは分泌されているんだけど、プロゲステロンが出ていない状態。何にせよ、もう自然妊娠は望めないことは間違いない。あー、もうそっちを目的にしたセックスをする必要はないんだなーってこの瞬間に改めて思ったんです。
ぶっちゃけ、私はもう恋からもセックスからも“あがり”しちゃってるんだと思います。自分が主人公になってそれらを楽しむことは今後の人生ではないものと思いながら生きていました。でも、よくよく考えてみると、そこから遠ざかった一因に「妊娠しなければならないという重圧」があったことは否めない気がします。これって、じゅうぶん快楽を楽しめない理由になるものだったんでしょうね。
私は既婚者だし相手は同年代なので、実は今回のイベントのターゲットからは思いっきり外れていて、対岸の火事的な立場ながら興味深くトークを聞いていたわけですが。まさかこんなに刺さってくるとは……。やっぱり女のプロの話って、聞いておいて損はないってことのような気がします。
とはいえ、この日から私が「生涯、女の現役でいたい!」なんて人間に生まれ変わったなんて、そんな急転直下な現実はございません。しかしながら、たまには女の自分を許してあげてもいいのかなーなんて思考がチラついていたりもする。というわけで『性職者たちの夜 年下彼との恋愛戦略会議』、私に微妙な変化をもたらしてくれた感謝を述べつつ、コラムを締めたいと思います。
あっこ先生、リズさん、第三回も期待しています!


