AV業界裏話vol.25 AV制作スタッフのお給料事情をこっそり教えちゃいます
皆さま、おはこんばんちはーー♡
人のお給料について知るのってなぜかワクワクしますよね。
いいなあと思ったり、意外に少ないなあと思ったり。
前々回はAV女優さん、前回はAV男優さんのお給料事情についてお話しました。今回は第3弾「制作スタッフ」のお給料事情について紹介していきたいと思います。
現場のトップ。監督=ディレクター
一般的に撮影現場でのトップは監督とされています。しかしAV業界ではなぜか、監督ではなくディレクターと呼ばれることが慣例となっています。
厳密に言えばディレクターよりもプロデューサーの方が数倍格上なのですが、制作スタッフではなくメーカー側の社員さんであることが多いため、今回はディレクターを頂点として、制作会社の場合というのを前提に話を進めていきます。
ディレクターは「社員監督」と「フリー監督」に分けられます。SODやプレステージなどの大きなメーカーでは自社の社員監督を育成し、作品作りをすることが多いです。
撮影を制作会社に依頼する場合も、その会社に所属している社員監督にお願いします。
監督としていきなりデビューするのではなく、まずはADとして制作会社に入社し、そこから経験を積み、監督を目指すのが一般的です。ADは始めはお給料が安く、月に手取りで13万円ほどです。(経験談)
大手のアダルト制作会社は制作部だけではなく、編集、流通、販売や営業などたくさん部署があり、一口にアダルトな会社に勤めるといっても、エロとは直接関係のない一般業務に携わることもあります。
しかし、一般的な下請けのアダルト制作会社は監督かそれ以外のAD、音声などの技術さんといった製作陣のみで構成されています。
そのため、監督を目指して業界の扉を叩く人が多いです。
フリー監督というのは社長兼監督のことを指します。実力のある監督が独立し、自身で制作会社を立ち上げ、社長兼監督となることが多いです。完全に1人で制作している監督は私の知る限りいません。
撮影にはカメラマンさん・照明さん・音声さん・ADさんなど、多くのスタッフが必要です。自身の撮影チームを持っていないと撮影ができないため、完全に1人となると個人撮影や同人撮影専門の監督しかできないでしょう。
AV業界は狭く人とのつながりを重視しているので、いきなりフリー監督になって大手の作品の監督をするのは難しいと思います。そして裏ものの撮影をしていた場合は、シンプルに犯罪なので更生してもなかなか受け入れてもらえません。
社員監督のお給料は、監督とはいえ身分は会社員なので最初は月25万円ほどからスタートします。作品を撮り続けて、高評価やヒット作が出ると出世し昇給していきます。
月に100万円ほど給与が支払われるようになったタイミングで独立する方が多いですね。
フリー監督になると自身の裁量でお仕事を受けられます。大体1回の撮影で20万円ほどの収益が出ると言われていて、それが監督の取り分になります。ですので、数をこなすほど稼ぎは増えます。
監督は経営や経理のプロではないので、中には従業員のお給料が適当すぎる人もいるんです。働く人には辛すぎる環境なので業界がクリーンになると嬉しいです。
売れ行きを左右する、パッケージ写真。
AV撮影には必ずパッケージ撮影というスケジュールがあります。AV制作会社にこの部門はなく、外注で、パッケージ写真専門のカメラマンを手配し撮影してもらいます。
日本のAVのパッケージは世界一美しいとも言われており、どんな女優さんでも絶世の美女に仕上げてくれます。
1現場の拘束時間が3時間ほど(撮影後の編集時間を除く)で8万円〜がカメラマンに支払われます。
作品の内容よりも売れるためにはパッケージが重要という説があり、天候が悪く美しく光が当たらないなど事情により意向に沿った撮影ができない場合には、パッケージ撮影のためだけに別日が組まれることも。
カメラマンは大体2人ほどアシスタントを抱えています。キャバクラ嬢や風俗嬢の宣伝写真を撮影する写真事務所や広告代理店などの企業に所属しアシスタントからスタート、カメラマンとしての実力がついたら独立するのが王道です。
写真撮影には、現場スチールカメラマンという業種もあります。通称「現スチ」と呼ばれ、AVパッケージの裏側に掲載する写真を撮影する仕事です。現スチは制作会社の社員が担当する場合もありますが、外注する場合は1日拘束で1万5千円〜となります。
現スチさんはなぜかめっちゃ面白い人が多いです。うるさすぎて監督によく注意されている現スチさんを4人知っています。
陽気な人におすすめです。
美の要。女優さんと仲良しのヘアメイクさんもたくさんいます。
ヘアメイクさんは撮影現場には絶対欠かすことができません。ヘアメイクさんは女優さんから指名が入ることも多いです。
男女比は5:5くらいで、女優さんと一緒に過ごす時間も長く、プライベートでも親交があることもあり、メイクルームから楽しそうな話し声が聞こえて来てほっこり。女優さんに代わり、現場への要望を伝えてくれることもあります。
女優さんの味方すぎて、時々めっちゃ怖いヘアメイクさんもいて、監督ですら怯えて過ごします。
お給料は1日拘束で1万5千円〜。特殊メイクなどが必要な場合は、単価が上がります。ヘアメイクさんはカメラが回っている間はメイク室で待機しているので、撮影現場を見ていません。だからこそ女優さんとも仲がいいのかなあなんて思ったり。
スタイリストは求められる現場数が少なく、必ず全現場にいるというわけではありません。ですがスタイリストもヘアメイクさんと立ち位置は一緒で、カメラが回っている間はメイク室にて待機。お給料も1日拘束で1万5千円〜となります。
社員が足りない。そんな時は頼れる外注技術スタッフ。
音声、照明、ADなど、社員でも対応できるけど、社員が足りなかったり社員の技術が未熟な場合は、技術スタッフさんを外部の業者に依頼し助けてもらいます。
技術スタッフのお給料は1日拘束で1万5千円〜です。AD+音声など1人で兼任できる場合は2万円〜など、その人のスキルによってお給料に差が出ます。
制作会社の社員のお給料は20万円以下のことがほとんどのため生活が苦しく、他社の方がアルバイトに来ることは公然の秘密となっています。
数多くの業種の人が関わり作品が制作されていることがよくわかりますね。その他にも、SM作品で縛りが必要な場合は緊縛師さんを呼んだり、外国の方との絡みの場合は通訳さんを呼んだり…思い出したら大型トラックの運転免許を持っている人を呼んだこともありました。
数多くの変わり者のスタッフを束ねるには、監督は鉄拳制裁も辞さない鬼軍曹でないといけないのでしょうか。いいこととは思えませんが、1人でもめっちゃ怖い人がいるのは現場を統率するのに必要なのかもしれません。
思い出しながらそんなことを思いました。
次回もよろしくお願いマッスルスティックーー♡
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