こんにちは!きのコです。
この連載「きのコのプレイルーム」では、アングラ歴10年超の私が、さまざまなアングラ・エロ・変態にまつわる体験談や日頃の思いを赤裸々に綴ります。

先日、オンラインイベント「セクシュアルマイノリティと医療・福祉・教育を考える全国大会」の分科会「性的同意について考える(https://queertaikai2020.wixsite.com/2023/p01)」に登壇しました。
「性的同意」とは、性的な行為に対して、その行為をしたいと望むお互いの意思を確認すること。人権の上でも関係を構築する上でも、重要な概念です。
こんなことを言うと「セックスの前に意思確認なんてムードが台無し!!」「契約書でも交わせってのか!?」なんていうブーイングも聞かれるのですが、今回は、性的同意ってむしろエロいですやん!!という私の考えについて、語っていきたいと思います。

日本には「本音と建前」という考え方がありますよね。口で言っている「建前」と心で思っている「本音」は別のもの、ということです。
そして、その考え方の延長として「嫌よ嫌よも好きのうち」といわれることがあります。特に女性が男性から誘われた時に、口では「No」と言っていてもそれは実は「Yes」なんだ……という意味です。ツンデレ女子みたいなやつですね!
でも、性的な行為における「No」がすべて本当は「Yes」だと思い込んで「またまたぁ、ホントはしたいくせに!」とゴリ押しするのは危険。もし本当に「No」だった場合、それを無視して無理やり行為に及ぶのは暴力です。
だから「No」は基本的に言葉通り「No」と思って引くのが、自分と相手を守る意味でも正解なのです。

性的な行為に対して相手が「No」か「Yes」か、つまり性的同意があるかないかを確認することも大切。……なんていうと堅苦しいようですが、正直「セックスしたい」って言ったり言われたりするの、恥ずかしいけど、だからこそエロくないっすか!?エロいコミュニケーションをとることなく、なし崩しにセックスを始めてしまうなんてもったいない!

もちろんセックスに至る展開として、家に行って、酒を飲んで、終電がなくなって、距離が近づいて見つめあってそのまま……という”自然な流れ”ってやつはあっていいと思います。だけど、そのなかで都度「触っていい?」「キスしていい?」「脱がせていい?」とか言いたいし言われたいのです。とにかく無言で触れ合って無言で始まるセックスじゃ味気ない。
フェラの時に、黙ってこちらの頭を鷲掴みにして股間へ押し付けるような男性はもってのほか。むしろちょっと恥ずかしそうに「舐めてほしい」と言われたら気合いも入るってもんです。

なんなら、たとえまったく興味のない相手だったとしても「お願いします!!!1発ヤらせてください!!!」と裸で土下座されたら、その熱意に応えたくなってしまうと思います。根が体育会系だからかな……
”言葉にすること”に興奮するのは、やっぱり物書きのサガというものでしょうか。

性的同意って、その解像度も大切だと思っています。「セックスしませんか?」という大枠の同意ももちろん必要なのだけど、セックスって十人十色。好きなプレイや嫌いな体位だってみんな違います。
だから「セックスをする」ということ自体に同意がとれていても、フェラやクンニOKかどうか、挿入していいかどうか、首を絞めていいか噛みついていいか、細かく確認することが重要だと思っています。

ちなみに、事前の性的同意も大事ですが、事後の感想戦もまたオツなもの。「あの時にこう言われて興奮した」「ここをこう触られて気持ちよかった」って伝えあって、次のセックスがもっとエロく楽しくなれば最高ですよね。

性的同意って小難しいものと思われがちだけど、要は言葉を使った前戯みたいなものです。「どうしてほしい?」「目を見て言ってみて」とおねだりプレイにしてしまえば、興奮する上に何をどうすればいいかも分かって一石二鳥!
これからもよりエロくてより興奮する性的同意、追求していきたいと思います。

記事一覧

きのコ

混浴温泉巡りを趣味とする野生の裸族。ヌーディストビーチを作りたい。全身タイツとWet&Messyが好き。 ハプニングバーを渡り歩き、乱交パーティーを主催し、緊縛モデルを務め、...

PR

関連記事一覧