皆さんはEDについてご存じでしょうか?
「知ってる知ってる!勃起不全のことでしょ?」
その通り。では、どういった原因でEDになるのでしょう?
「えっと・・・。」
また、治療はどのように行われるのでしょうか?
「・・・」
こんな質問をされたら言葉がつまることでしょう。
女性がなることはないため、EDについての知識がほぼないのは仕方がありません。
しかし、パートナーが勃起不全になったら、他人事では済みませんよね。
そこで今回は、ED(勃起不全)について解説していきます。

EDとは?

ED(勃起不全)とは、Erectile Dysfunctionの略で、勃起機能の低下を意味します。
専門的には

「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること」
(https://www.ed-care-support.jp/abouted/about.phpより引用)

とされています。
勃起が起こらない、硬さが不十分、勃起状態が維持できないなど、満足な性交ができるだけの勃起が得られない状態は、いずれもED(勃起不全)とされるのです。

実は身近な病気⁉

2022年に行われた調査によると、中等度以上の深刻なEDに悩む人の割合は20代で14.4人に1人、30代で10.3人に1人、40代で8.4人に1人、50代で5.6人に1人、60代で3.5人に1人、70代で2.1人に1人という結果でした。


日本のED(勃起不全)有病者数調査2022(https://www.hama1-cl.jp/internet_research/japan_ed_survey2022.html#research3)より引用

EDの原因とタイプ

性的な興奮は神経を通してペニスに伝わります。すると、ペニスにある陰茎海綿体の動脈が大きく拡がり、陰茎海綿体に十分に血液が送られるのです。これが「勃起」状態。
もし、神経と血管のどちらか、もしくは両方が正常に働かなくなると、十分に血液が流れ込まず、「十分な勃起が得られない=ED」が起こりやすくなります。

EDには以下のタイプがあります。

器質性ED

動脈硬化の進行や神経に障害がある・・・50歳代によく見られる

心因性ED

精神的なストレスがある・・・30歳代、40歳代によく見られる

混合型ED

動脈硬化の進行や神経に障害があり、かつ精神的なストレスがある場合
50歳代、60歳代によく見られる

薬剤性ED

ある薬剤を服用していることによる副作用

ED治療の基礎

ED治療は基本的に服薬治療です。
問診後、薬を服用しても問題がないかどうかチェックします。
必要に応じて、血圧、脈拍、血液検査、尿検査、心電図測定などを行います。
一緒に服用できない薬もありますので、使用している薬について医師に必ず話し、医師の指示に従いましょう。
また、ED治療には残念ながら保険が適用されません。
(不妊治療目的に限り一部の薬は保険適用)

EDに関するよくある誤解

EDに関するよくある誤解は以下の通りです。

EDは年齢のせい

必ずしも年齢のせいではありません。実際に、EDを訴える中年男性の多くが、動脈硬化の原因になる疾患を持つことがわかっています。若くてもかかる可能性のある疾患です。

ストレスのせいだからやがて治る!

ストレスがEDの原因になっている可能性は大いにあり得ます。だからと言って、ストレスが落ち着けば必ず治るとも言い切れません。ストレスがおさまるのを待ってからでは治療が遅れるため、病院を受診する方が得策です。

時折勃起できるのでEDではない

時折勃起できるという場合、軽度もしくは中程度のEDの可能性があります。放っておくと重度のEDになる可能性もあるので、一度受診してみた方が安心でしょう。

診察時にパンツを脱ぐ

EDの診察は、問診が中心でパンツを脱がされることはありません。問診ではEDの原因、勃起能力について質問されます。症状にもよりますが、ED治療ではほとんどが飲み薬を使用します。

ED治療薬は精力剤の一種だから興奮する

ED治療薬は勃起を「助ける」薬です。決して精力剤や催淫剤ではありません。
ED治療薬を飲んだからといって、性欲が高まることはないのです。

治療薬は一生飲み続けなければならない

勃起、射精、性行為などがある程度うまくいくようになった場合、薬の量を減らしてみる、調子の悪いときだけ飲むようにするなどの対応が可能になることもあります。
ただ、薬の量を減らしたり、服薬を中断したりする際は、自己判断ではなく、かならずかかりつけの医師の指示に従いましょう。

EDについて知って男性の悩みを自分事としてとらえてみよう

今回はED(勃起不全)についてご紹介しました。
筆者も調べるまで薬で治療することなどよくわかっていませんでした。
診察では、絶対にパンツを脱いでペニスを直接調べられると思い込んでいました(笑)
女性の疾患やトラブルについて男性にも理解してもらいたいな、と思うばかりで男性のことを考えられていない現状がある気がします。
EDは恥ずかしいことではないのですが、恥ずかしがる男性も多いことでしょう。
そのためデリケートな問題、しかし大切な問題なのだと認識していきたいですね。
男女問わず気持ちよく性活できるようになりたいもの。
本記事がその参考になりましたら幸いです。

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ナギセ

映画・音楽・絵画・小説・食べることが大好きな多趣味ライター。 タブー視されている性についての興味がやまない私と、恥ずかしがらずに性トークしましょう。目指せHAPPY性活!

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