【エロ用語講座】「水商売」の語源は? “泥水稼業”から来ている?キャバクラ/ホスクラ等の由来も調査!
ごきげんよう。青子(あお子)です!
今回は夜職のイメージが大きい「水商売」について調査する。
なぜ水なのか?水ってなに?考えてみれば面白い表現だが、一体どんな語源なのだろうか?
「水」ってなんの水?
そもそも、水商売の定義はご存知だろうか?
答えは「キャストの人気・客のひいきによって収入が左右される、本質的に不安定な商売」であるという。
水商売と聞くと、待合・酒場・バー・キャバレーなどのいわゆる『風俗業』をイメージすることが多いだろう。
しかし、顧客の入りによって収入が動く盛衰の激しい商売のことを指すため、かつては相撲・歌舞伎・演劇・歌手・スポーツ選手……など、人気やひいきによって左右される商売をすべてまるっと「水商売」と呼んでいたことがあったそうだ。
が、現在の日本語的な定義としては風俗業を指すものとして変化したと言って間違いないだろう。
ーーーさて、それではなぜ”水”商売なのだろうか?
実はその由来・語源は諸説あり、今回は以下4つの語源・由来をご紹介しよう。
由来①『水のように安定しない職業だから』
クライアントから不定期に依頼が来たり、顧客が自らの意思でサービスを受けに足を運ぶことによって上がる収益を「水もの」などと呼ぶのはよくある表現である。
過去の実績が存在すればある程度の案件数を予測することは可能だが、それも様々な要因から上下し、まるで水のように流れが読めずなかなか安定したものとして成り立たない不確定な商売。
そんなものを扱っている業界上、それを「水」商売と呼ぶ説だ。
……なるほど、水ものを扱う商売なのは明らかなので一番しっくりとくる説である。
由来②『”泥水商売”という呼び名から』
その昔、江戸時代には芸妓(芸子・芸者)や娼婦のことを「泥水稼業」や「泥水商売」「泥水かせぎ」などと呼んでいたそうだ。
一見その装いから華やかなように見えるが実労を考えると泥水の様に汚れた世界ーーーといった意味合いからこのような呼ばれ方をしていたという。
今となってはとてつもない職業差別的な呼び名だが、その名残から水商売という名前へと変わっていった。
しかし現在では顧客の入りによって収入が動く盛衰の激しい商売のことを指すことが多いため、この”泥水”からの説は呼び名とともにかなり定義も大幅に変わっていったのだと推測できる。
由来③『”水茶屋”という呼び名から』
その昔、同じく江戸時代では街路でお茶やお菓子などを提供し、人々の休憩所として商いをしていた店は「水茶屋」と呼ばれていた。今でいうカフェや屋台などだろうか。
その水茶屋には大抵、”看板娘”と呼ばれる綺麗で可愛らしい女性がいたという。そしてやはりその看板娘を目当てに来るリピート客も多く存在したわけだ。
そう、これは今のガールズバーやキャバクラなどに通ずるものがある。(幕府が風紀を乱すとして”看板娘”を禁止した事実もある)
この「水茶屋」の形式が現在の水商売の原型になったといわれている説だ。
ーーーだが水商売=キャバクラ・スナック等だけとは定義付けられていないため、こちらも時代が進むにつれて変化していったのだろう。
由来④『”水=元手がいらない”という意味から』
雨水、川、海……など日常には水は至るところに自然に湧いて出るものであり、わざわざ用意せずとも世の中に大量に存在する。
江戸時代の芸妓から娼婦、現在のキャバ嬢やホステス等の職業は自分自身の個体を売り物にする商売であるため、元手がかからない=水=水商売という流れからこの名前になったという説。
しかし、裸一貫でそれが成り立つならば文句はないが、実際は店舗・酒・衣類などの物品も必要であり、技術的にトークスキル・表情なども磨く必要がある。そこには様々な投資がたしかに存在するはずだ。
この説も時代が進むにつれて変化していったものなのかもしれないが、正直無骨で単純な考えである。この説が個人的には一番腑に落ちない。
さまざまな水商売の由来
現在の”水商売”と呼ばれる職業には様々な形態がある。
あまり意味を考えたこともなかったので、ついでにここで語源や由来を紹介していこう。
■「キャバクラ」
語源はフランス語由来の「キャバレー(cabaret)」と、英語由来の「クラブ(club)」を合成した造語だ。和製外来語である。
キャバレーのカジュアルさとクラブの高級感を掛け合わせた言葉だというが、キャバレーというもの自体が今の日本では馴染みがない。
ちなみに、キャバレー=ダンスフロアでホステスとお客さんが一緒に踊る飲食店のことを指すのだそうだ。
また、『キャンパスクラブ』から来ているという説もある。
キャンパスクラブというのは、その名の通り女子大生がアルバイト感覚で男性客に接客する店である。今のキャバクラよりカジュアルなイメージで、どちらかというとガールズバー的な雰囲気にも近いのだろうか。
■「ホストクラブ」
こちらもキャバクラと同じく和製外来語であり、「客を接待する男性の主人」を意味する「ホスト(host)」と、社交団体を意味する「クラブ(club)」を合わせた造語である。
東京オリンピックが開催された1964年、高度成長期とは言え貧富の差が激しい中、一部のセレブなどをターゲットにした「女性専用クラブ」が登場したことが始まり。
1965年には日本初のホストクラブが開店し、当初は広いフロアを活かした女性専用のダンスホールが中心であり、フロアの一角にあるソファでダンサーや講師にチップを支払うことで一緒にお酒を飲んだり会話をして楽しめるものだったという。
■「スナック」
もともと日本におけるスナックは「軽食」を提供するカウンターのある飲食店ということで「スナックバー」という名前だった。それを今は略して「スナック」と呼んでいる。
一般的に「ママ」と呼ばれる女性がカウンター越しに接客する飲酒店を指すことが多く、客が酒や軽食を口にしながら、「ママ」や店員、客同士で会話を楽しんだり、カラオケを歌ったりするのが主たるサービスだ。
■「ラウンジ」
「ラウンジ」は本来、ホテルや空港などでのソファー掛けの待合場所を意味する。
だがこの場合の風俗業でのラウンジは、ソファに掛けた客の横で女性が酒類を中心に提供し接待する店であり、クラブとスナックの中間的なポジションであるという。
英語では「Lounge」と表記し、休憩室やくつろげるスペースのことを指す。
その語源はなんと十字架に架けられたイエス・キリストを槍で刺した、ローマ軍の隊長「ロンギヌス」から来ているという。
その名を聞くとアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」で出てくるあの赤い槍を想像する人は少なくないと思うが、なぜその人物名がくつろぎの意味を持つかというと、イエス・キリストがまさに十字架に架けられようとしている時、兵士たちが処刑準備で忙しく動き回っているなか、ロンギヌス隊長は座り込んでくつろいでいたからーーーという安直な説が現存している。
その様子から、彼の名前「Longinus」が「Lounge」に変化し、現代英語として定着したという。イエス・キリスト処刑人がくつろぎの意を持つとは……言葉というのは非常に怪奇なものである。
人間が生きるために必要な「水」
水商売の「水」の意味はなんとなくわかって頂けたかと思うが、水ものを扱う商売であるため不安定と言われると聞こえが悪いが、逆にとらえると無限に稼げる可能性を秘めている。
個人的には「アダルトは終わらない」という言葉が好きなのだが、夜の世界や性の遊戯というものは多くの人を魅了して止まないコンテンツである。
取っ掛かりとして始めやすく、わりと誰でもすぐに成果が出てしまうのがアダルトや夜の世界ではあるが、扱い方を間違えると元の世界には戻りづらい印象ではある。
水商売が元手がいらない(材料は自分だけ)というものから来ている説があったが、それはそれでもちろん的は得ており、始めようと思えば大体誰でも始められてしまうのが水商売なのだと思う。
しかし一度その稼ぎ方を知ってしまうと、お水以外での稼ぎ方がどうも効率が悪く感じるのが怖いところであろう。身を粉にして無限に稼ごうと思えば、できてしまうところも合わせて。
しかし地球が滅亡するそのときまで、水商売は終わらない業界だろう。
それこそ現代に生きる人々にとって、水のように大切で、当たり前にそこにあるものなのだ。
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